江戸時代が始まったと思ったら時代が幕末に進み、日本の近代化が始まったと思ったら戦国乱世に戻される。これがNHK大河。
 
冒頭は約160年前の松下村塾。この時点で文(ふみ)を井上真央が演じていた。2015年から160年前は1855年だが、吉田松陰が松下村塾を継いだのは1857年。次に文の少女時代、1850年当時に話が移り、主役は子役の山田萌々香に移った。
 
幕末の長州辯では「答えろ」が「答えれ」と言われていたのか。現代の日本語で「答える」は下一段活用動詞。一段動詞の命令形は語幹+「ろ」。一方、古典の日本語の「答ふ」はハ行下二段活用動詞。
 
 第1話、長州を舞台にした文の少女時代の時代設定は1850年から1851年まで。この時代、会津には八重がいたわけだ。南方仁が21世紀の日本からタイムスリップしてきた時代は1862年。
 
1853年、が島津斉彬の養女となる。坂本龍馬が江戸で剣術修行。
1854年、黒船来航、龍馬が土佐に帰国。
1856年、篤姫が家定の正室になる。龍馬が再度江戸に向かう。
1858年、龍馬が土佐に帰国。斉彬と家定没。安政の大獄。 
 
の第1話、文の少女時代は1850年から1851年までのようだ。必殺シリーズで描かれた歴史で考えると、
1849年葛飾北斎没(からくり人富嶽百景、必殺!主水死す)
1850年高野長英没
1851年水野忠邦没(必殺!主水死す)
1853年黒船来航(暗闇仕留人)
 
NHK大河ドラマの歴史観では、家康が江戸幕府を作って戦のない世を作ったが、言論と学問の自由がない世が続き、薩長が江戸幕府を倒して明治政府を作り、その近代日本が日清・日露戦争へ突き進んだ…という流れになる。
 
日本固有の漢文の読み下しは耳で聞いてわかりづらい。日中交流の席で中国古典好きの日本人のオッサンが論語や漢詩を読み下しで引用すると、通譯は原文と読み下しの対象を暗記してないと通譯できない。話す人があらかじめ通譯に原文を教えておくべきだろう。
 
 
「関東地区ビデオリサーチ調べ」の視聴率など何のの意味もないのでNHKは数字など気にしない方がいい。東日本にはアンチ薩長が多いだろうし。オンデマンド、録画視聴率、更にDVDレンタル数やガイドブックの売上まで考えて判断した方がいい。
 
『花燃ゆ』第1話で描かれた1850年代初めは1840年代初めの天保の改革から約10年後だった。
 
」の劇中では「禁書」措置への批判がテーマになっていた。2015年大河「花燃ゆ」放送決定は2013年。「」の閲覧制限は関係ないか。
 
第1話はペリー来航まで2年だから1851年当時。吉田松陰の脱藩は1852年。山田亦介が古賀侗庵の「海防憶測」を出版した罪で隠居となったのも1852年。ちょっと苦しいが、まあドラマなのでいいだろう。
 
NHK大河ドラマに関して「民放と違ってNHKは公共放送だからNHKの時代劇は史実に忠実であるべきだ」などと勝手に考えている人はどこか勘違いしている。大河以外のNHK時代劇「大岡越前」や「雲霧仁左衛門」の脚色は民放の時代劇と大差ないだろう。
 
 
 
まず冒頭は約160年前の幕末。平成27年から160年前は安政2年(西暦1855年)なのでその前後か。年号が出たかも知れないが見逃した。それから文の少女時代、嘉永3年(西暦1850年)にさかのぼる。
 
 
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