BS-TBSで「江戸を斬る」第3部放送。劇中で西郷輝彦扮する遠山金四郎景元が若者で、森繁久彌演じる水戸斉昭が老人であるが、景元は1793年生まれで斉昭は1800年生まれなので景元の方が7歳年上。景元が南町奉行になった1845年当時だと景元は数え年53歳で斉昭は数え年46歳。
2013年5月14日の夕方6時台にBS-TBSで放送されたのは1977年4月4日放送の「江戸を斬るIII」第12話「殴られた水戸烈公」。
1977年当時の「江戸を斬る」に大山のぶ代が出ている。 翌1978年にシンエイ動画によって「ドラえもん」12巻の「勉強べやの釣り堀」がアニメ化された。続く1979年にテレ朝で3巻の「ゆめの町、ノビタランド」がアニメ化された。
BS-TBSでやっていた「江戸を斬るIII」の再放送を見たら間のCMが老人を若く見せる商品や老人向けの薬、同じく老人向けの保険のCMだらけ。ナショナル劇場から「江戸を斬る」「水戸黄門」「大岡越前」などの時代劇枠が消えた理由が改めてわかる。
西郷輝彦主演の「江戸を斬るIII」が放送されていた時期、テレ朝では杉良太郎主演の「遠山の金さん」があった。杉良太郎は「水戸黄門」の助三郎役だったが里見浩太朗が継承。後に「江戸を斬る」でも里見浩太朗が金四郎を演じている。
「江戸を斬る」の第2部以降は「遠山の金さん」のTBS版であった。当時「金さん」の「本家」だったテレ朝が後にTBSの「水戸黄門」と「大岡越前」を合わせたような「暴れん坊将軍」を自局(テレ朝)で放送したのもTBSへの対抗心だったか。
松平健が演じた遠山金四郎景元は武士の姿が似合う松平健が真面目な町人の姿で、遊び人には見えなかった。一方、里見浩太朗が演じた景元には余り違和感はなかった。これは松平健と比べて里見浩太朗が演じた助三郎などのキャラクターが半ば庶民的だったからだろう。
西郷輝彦が遠山金四郎景元を演じた「江戸を斬る」で松山英太郎が演じていた密偵は鼠小僧次郎吉らしい。しかし次郎吉は1832年に処刑されており、景元が北町奉行になったのは8年後の1840年。南町奉行になったのは更に5年経った1845年。
鼠小僧次郎吉が1832年に捕縛された時、それに関わった北町奉行は榊原忠之。日テレの「八百八町夢日記」(1989)では里見浩太朗が榊原を、風間杜夫が次郎吉を演じ、奉行が次郎吉を処刑したと見せかけて生かしていた設定になっていた。
更に松方弘樹が遠山景元を演じた「名奉行遠山の金さん」シリーズの後半では「遠山の金さんvs女ねずみ」がある。松方「金さん」の初期では景元は北町奉行だったが「vs女ねずみ」では南町奉行の時代を扱っている。女鼠小僧だから次郎吉とは別人であった。
TBSの「江戸を斬る」とテレ朝の「遠山の金さん」の共通点は、遠山景元が北町奉行時代は独身で、南町奉行になったら妻帯者になったという点だが、景元の妻は「江戸を斬る」では紫頭巾ことお雪で、テレ朝「金さん」ではお奈津。実際は堀田一定の娘けいだったらしい。
松山英太郎は「大岡越前」でやはり盗賊出身の密偵を演じていたが、役名は猿(ましら)の三次。劇中の時代は大岡忠相が南町奉行だった1717年から1736年まで。1832年の鼠小僧処刑から100年ほど前の時代であった。
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参照
『江戸を斬る』遠山金四郎編【作品】 - Yahoo!ブログ