「新潮45」2013年1月号を買って春日太一氏の「時代劇が廃れた本当の理由」その4を読んだ。これについてはツイッターだと字数制限があるのでブログで書いた。
 
水島新司の「ドカベン」が最初は柔道漫画だったことは有名だが、「新潮45」2013年新年号197頁によると、壁村耐三編集長の判断で途中から野球漫画になったらしい。しかし水島氏は「ドカベン」を始めた時からいずれ野球漫画にするつもりでいたらしい。
 
「新潮45」2013年1月号を見て、「ブラックジャック」が連載していた全盛期の「少年チャンピオン」では続き物は「ドカベン」だけで他の当時の連載漫画はギャグ漫画であろうとなかろうと皆1話完結だったという記述があり、言われてみればそうだった気もする。
 
「新潮45」2013年1月号198頁にあるブラックジャックが参加した同窓会では、水島新司そっくりの先生もいたし、「がきデカ」のこまわり君や「マカロニほうれ荘」のトシちゃんそっくりの先生もいた。
 
 「新潮45」2013年1月号で春日太一氏は村上弘明の「銭形平次」を松平「金さん」や北大路「越前」のような「リメイクとミスキャストが多かった東映・テレ朝時代劇末期」の作品の例として挙げている。個人的に村上「平次」は投げ銭のCGがよかったと思う。
 
自分が最初に見た「銭形平次」は大川橋蔵で、その後、風間杜夫、北大路欣也、村上弘明の平次を見た。テレビ局はフジ(大川、北大路)、日テレ(風間)、テレ朝(村上)。TBSは安井昌二主演で1962年に放送していたらしいが、これは生まれる前なので見ていない。
 
藤太津朗が亡くなった時、「銭形平次のライバルの岡っ引き万七親分役」として紹介されたのもわかる。左とん平、伊東四朗の万七もなかなかよかった。
 
「週刊文春」2012年12/20号巻末の「墓碑銘2012」で森光子、18代目中村勘三郎、山田五十鈴、地井武男、桑名正博、大滝秀治の写真と経歴紹介。
 
NHKが2013年3月からBSで東山紀之主演で「大岡越前」を放送するらしい。これも東映・テレ朝時代劇末期のように有名人と定番を安易に組み合わせた物にならないだろうか。
 
テレ朝は北大路欣也主演で「名奉行!大岡越前」を放送したが、テレ朝では「暴れん坊将軍」で横内正や田村亮が大岡越前を演じたのだから、横内正または田村亮の大岡越前を主人公にしたスピンオフ作品を作ればよかった。
 
北大路欣也の「名奉行!大岡越前」を敢えて辯護すると、これは純粋に「大岡政談」から題材を持ってきた「越前」だった。加藤剛の「越前」は大岡裁きだけでなく山口崇が演じた吉宗の政にも重点が置かれており、「山口崇版『暴れん坊将軍』」と言える物だった。
 
從ってTBS「大岡越前」のテレ朝版は吉宗メインの「暴れん坊将軍」と大岡裁きメインの北大路「越前」に2分割されたということになる Y!Blog
 
松平健の「金さん」は警視総監が職場を離れて勝手なアルバイトをしているような不自然さが際立ってしまったし、北大路「越前」は警官(与力・同心)が誤認逮捕を繰り返し、署長(奉行)自身が自ら捜査をし直すという組織のお粗末さが目立つ作品になってしまった。
 
松平健の「金さん」は警視総監が職場を離れて勝手なアルバイトをしているような不自然さが際立ってしまったし、北大路「越前」は警官(与力・同心)が誤認逮捕を繰り返し、署長(奉行)自身が自ら捜査をし直すという組織のお粗末さが目立つ作品になってしまった。