この記事によると1887年に日本文部省の許可を受けて出版された地理教科書『新撰地誌』に掲載された「日本総図」では鬱陵島と独島(日本名:竹島)がともに「韓国(朝鮮)の領土であることを示す横線の中に入っている」らしい。
写真で示された地図を見るとこの横棒は海岸線の周りを覆うように、海の上に引かれた多くの横棒の縞模様であり、中央日報では朝鮮半島の周りの横縞の中に独島と鬱陵島が描かれているので「当時の日本人は独島と鬱陵島を朝鮮領と認めていた」とはしゃいでいるようだ。
しかし、この地図で、陸の周りの横棒がその国の領海を示しているかどうか疑問だ。これは大陸棚のような海岸の浅い部分を示しているようにも見えるし、そもそも日本列島、朝鮮半島、中国大陸からある程度離れた海域には横棒が描かれていない。日本海の中央も横棒がない。そうなると日本海中央は日本領でも朝鮮領でもなかったことになる。
しかもこの地図だと済州島は朝鮮側から伸びた横縞に含まれているが、津島は日本の九州から伸びた横縞に含まれているように見える。では韓国の一部で対馬までも韓国領としている(日本の神社の絵馬に韓国人が朝鮮語でそう書いたケースがあるらしい)のは「誤り」になる。