舞台は昭和26年、1951年である。
『ブラックボード』第1夜と『南極大陸』の間の時代に相当する。
 
『純情きらり』の最終回の時代(昭和23年=1948年)から3年後か。
梅子は1945年当時16歳。1929年生まれとすると桜子より9歳年下であった。
 
終戦当時16歳で、戦後教育では高校1年か2年に相当する年齢である。
これは『ブラックボード』第1夜における主人公(出征して復員した社会科教師)の教え子たちと世代が重なる。
 
1951年には『巨人の星』のプロ野球編の星飛雄馬が生まれた。
 
堀北真希は『篤姫』で和宮を演じ、高橋克実は『龍馬伝』で西郷隆盛を演じた。
『篤姫』での西郷役は小澤征悦(『蒼穹の昴』の日本人記者、『ハンチョウ』の尾崎警部補)。
 
徳永えりが演じている弥生の名前は画面の字幕で「沢田弥生」。
梅子が受けた試験の他の合格者の名前では手書きで「澤田弥生」。もし非略字がまだ使われていた時代なら「澤田彌生」になるはずで、漢字簡略化が実行されて間もない時期なら「沢田弥生」のはず。
「終戦」前は例えば「澤村榮治」「森繁久彌」であり、戦後から1980年代ごろまでは「沢村栄治」「森繁久弥」で、21世紀初めにはなぜか「沢村栄治」「森繁久彌」で、「澤穂希」「澤村拓一」では「澤」が使われることが多くなっている。
個人ごとに新旧の字体を使い分ける習慣が1950年代からあったのだろうか。
 
なお、昭和30年代(西暦1955~1964年)を舞台にした『南極大陸』では新聞の見出しも含めて漢字は今の略字であった。
また、「終戦」から数年後を描いた『ブラックボード』第1夜では漢字は非略字と略字が両方存在していた。
 
NHKのBSプレミアム(BS3ch)で夜11時から再放送。『時代屋の女房』から『梅ちゃん先生』までNHK自身のCMが長すぎたので、その間だけBS-1のニュースのほうを見ていた。
 
食堂の日替わり定食はサラダと冷奴付きで50圓だったか。劇中の定職を見るとアジの開きのフライ定食で、ソースもかかっていた。
 
梅子が夜の宿直。急患を病室に運んだあと、後ろに「蟲齒豫防は(日本の努力?)」とあったと思う(後半の「日本の努力」の箇所は記憶がはっきりしない)。こちらは「蟲」「齒」「豫」が非略字。
なお、中国では「預防」「預約」などで「預」を採用しているようだ。
 
下村建造が担当している気管支炎の患者が不治の病かと疑い、梅子が建造のむすめだと知って質問攻め。治る病気だと聞いても信じない。梅子はこの患者を避けるようになるがついにまた対面してしまう。この患者は結局、ただの気管支炎で、退院した。妻と幼いむすめをかかえる事情はわかるが、医者の言うことを信じない患者であれば、医者から相手にされなくなるのは当然だ。人のアドバイスを無視して自分で結論を決めているような人が人のアドバイスを求めるのは自己顕示欲と思われても仕方あるまい。
 
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2012年5/28 5/25~31 6月
 
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