主水の仲間の構成を振り返ると、『仕置人』で鉄と錠が去ったあと、主水・半次・おきんのグループに大吉と糸井貢が加わったのが『仕留人』で、これは主水自身がスカウトした。
『仕置屋』の場合、捨三とおこうがなぜ主水の仕置人としての過去を知っていたか不明で、この3名に市松と印玄が参加。おこうと印玄が殉職し、市松は江戸から去る。
『仕業人』ではいつの間にか主水と捨三のコンビに新メンバーのやいとや又右衛門が加わっており、さらに剣之介とお歌が参加。最終回で捨三も又右衛門も去り、次のシリーズとの関連は主水が語った回想のみである。
『新仕置人』では鉄・己代松(または巳代松)・正八・おていのグループに主水が単独で参加。鉄は殉職し、おていと松が江戸を去る。
 
『仕置人』
主水・鉄・錠・おきん・半次・(小六)
解説:元から旧知の仲で、ここで主水が仕置人稼業開始。時代設定は文化・文政。
『仕留人』
主水・おきん・半次(前作より) + 貢・大吉(新規参入)
解説:主水以外が一度江戸から去り、江戸に戻ったおきんと半次が主水と再会。主水が貢と大吉をスカウト。時代設定は嘉永年間の黒船来航当時で、前作が文政末期としても25年近く経過しているが、話を見た印象では数年しか経過していない。
(完全解散→主水以外は全部入れ替わり)
『仕置屋』
主水・捨三(旧知) + おこう・市松・印玄
解説:おこう・市松・印玄は特にグループを作っていたわけでなく、おそらく面識はなかったと思われ、第1話で各人バラバラに主水と組んでいる。印玄は捨三と旧知だったようである。まず、主水が市松の仕事を目撃し、おこうが主水に仕事を依頼。主水が市松に仕事を頼み、捨三と再会。捨三が印玄を主水に紹介という手順である。時代設定は鳥居甲斐守が南町奉行になった天保後期。捨三は主水と旧知だがなぜ主水の裏稼業を知っていたか不明。おこうは主水に仕事を依頼。市松は主水に仕事を目撃された。印玄は捨三の知り合いだったらしく、捨三が印玄をスカウト。
『仕業人』
主水・捨三(前作より) +又右衛門・剣之介・お歌
解説:おこうと印玄が殉職し、市松が江戸を去ったのち、1年たって(捨三の台詞)、いつの間にかやいとや又右衛門が参加していた。そこに赤井剣之介とお歌は仲間入りを志願。だから形の上では
主水・捨三・又右衛門 + 剣之介・お歌
のような「主水トリオと剣之介夫妻(疑似夫婦)」の協力という形になる。
(完全解散)
『新仕置人』
主水+鉄・己代松(巳代松)・おてい・正八
解説:又右衛門が上方へ去り、捨三もいなくなって主水は独り。江戸に戻った鉄にはいつの間にか仲間が3人いて、主水が鉄のグループに参加。松の名前はキャスト紹介の表示では「己代松」で、ガイドブックなどでは「巳代松」が多い。
『商売人』
主水・正八(前作より) + おせい・新次
解説:主水と正八のコンビがおせいと新次のコンビと出会って、二組が牽制し合って仕事をしていた。
(完全解散)
『仕事人』
主水 + 畷左門(なわて~) + 鹿蔵・半吉
解説:まずこの4人で仕事人グループ結成。
主水・左門・鹿蔵・半吉 + 秀
解説:主水の仕事を目撃した秀が参加。
主水・左門・秀・半吉 + おとわ
解説:鹿蔵が旅に出て、おとわ(演:山田五十鈴)が2代目元締に。
主水・左門・秀 + 加代・おしま・(六蔵)
解説:おとわが去り、半吉が殉職し、木更津にいる3代目元締・六蔵とのつなぎの役で加代とおしまが参加。
『新仕事人』
主水・秀・加代(前作より) + おりく・勇次
『仕事人大集合』
主水・秀・勇次・加代・おりく(前作より) + 棺桶の錠(終盤の仕事)
解説:鹿蔵、知らぬ顔の半兵衛、元締・虎、仕掛の天平、与市も登場したが、登場がバラバラで入れ替わりも多く、主水たちが標的を仕留めた最後の仕事に協力したのは錠だけであった。
『仕事人III』
主水・秀・勇次・加代・おりく(前作より) + 順之助
『仕事人IV』
(メンバー同じ)
『仕事人V』
主水・加代・おりく・順之助(前作より) + 政・竜
『仕事人V激闘編』
主水・加代・政・竜(前作より) + 壱・弐・参
『仕事人V旋風編』
主水・政(前作より)・順之助(『V』より) + 銀平・お玉
『仕事人V風雲竜虎編』
主水・政・お玉(前作より) + 影太郎 + 絵馬坊主の蝶丸
『大老殺し』
主水・政・影太郎(前作より) + 加代(『激闘編』より)
(略)
『横浜異人屋敷』
主水・政・加代 + 朝吉(過去の映画、SPに登場)・清河八郎
『春雨じゃ、悪人退治』
主水・加代 + 鶴・市兵衛・千葉周作・はぐれ仕事人2名
『オール江戸警察』
主水・加代・鶴 + 辰・駒吉・太棹の新之助・平手造酒(ひらてみき)  
『仕事人・激突!』
主水・秀 + 夢次・お歌・初瀬・山田朝右衛門
『主水死す』
主水・秀・勇次
『仕事人2007』
主水 + 渡辺小五郎・経師屋の涼次・からくり屋の源太・お菊
主水・渡辺小五郎・涼次・お菊 + 仕立て屋の匳(したてやのれん)
『仕事人2010』
渡辺小五郎・涼次・匳・お菊 + カルタのリキ
 
なお、これはあくまで放送順であり、時代設定の順で考えると主水が渡辺小五郎と組んだのは1820年と翌1821年。千葉周作と組んだのは1829年の文政末期で、平手造酒(ひらてみき)と組んだのが1844年ごろの天保末期~弘化年間で、1853年の黒船来航時に糸井貢と組み、1863年に清河八郎と組んだことになる。
 
後期になると新メンバーが「いつの間にか主水の裏稼業を知っていた」だけでなく「いつの間にか仲間になっていた」という例が増えてくる。秀や政、加代といった旧知の仕事人になると、次第に解散と再会の場面も省かれて、いきなり新たな仕事をするという展開も増えてきた。
 
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関連語句
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