時代設定は放送時期と同じ2012年。20年後に掘りだすタイムカプセルに「2032年」と書かれてあったと思う。

怪盗キング(演:上川隆也)が双子の少年(演:渋谷兄弟)と出会う。双子は怪盗キングを泥棒だと見抜く。双子の両親はそれぞれ別の相手と駆け落ちして失踪しており、携帯メールと紙に書いた書き置きを残していた。
怪盗キングは双子の担任の女教師(演:小西真奈美)から泥棒だと思われるが、双子がとっさに「この人は僕たちのパパ」と言う。

双子は立ち入り禁止の時間の校庭に入って飛行機を飛ばす。
担任の女教師が職員室からそれを見ていた。
校長(演:満田久子)の孫むすめもこの学校の生徒だったが、このとき祖母である校長の鞄を盗んでしまい、逃げるところを双子に見られるが容疑は双子にかかってしまう。

双子は継父(怪盗キング)に自分たちが無実だと言うが、女の子をかばうために鞄を自室に預かっており、継父となった怪盗キングはこれを見て双子と縁を切ろうとする。

女の子は、別れた母親(校長のむすめ)の住所が書かれた手帳がほしかったが、手帳だけ持ち出そうとすると防犯ブザーが鳴るので鞄ごと持ち出したらしい。
しかし、それならこの女の子は、あとで校長に言って、手帳を貸してもらえばよかった話だ。

双子はその女の子と一緒に、その女の子の母親を探し、夜まで子供3人で歩いていたので警察に保護され、途中で担任の先生も参加するが、母親はクラブのママをしていて、もう縁を切ったと言う。
この家庭で鞄の盗難はこの女の子の仕業であることが判明し、女の子が双子の継父(怪盗キング)と先生に白状した。
継父は盗みのテクニックを逆用し、夜の校長室に忍び込んで鞄を返却し、怪盗キングの印であるトランプのカードを残した。鞄には校長がタイムカプセル用に書いたてがみがあり、継父はそれだけを奪った。

朝になって警察は鞄盗難が怪盗キングの仕業と見なし、一度は双子を泥棒扱いした級友たちも双子に謝罪。このとき、双子が微笑む場面の撮影がなかなかうまく行かなかったようだ。

ここで怪盗キングが採った行動は非常に危なかった。
この場合、もし継父が警備員か警察に見つかったら、鞄を盗んだ怪盗キングが双子の継父であることもばれて、「親子」そろって泥棒とされて、双子の立場がますます厳しくなっていただろう。
鞄を盗んだ犯人である女の子は担任に罪を白状したのだから、昼になって継父が学校に鞄を届ければよかったはずだ。結局、校長の孫が勝手に失敬していただけで、双子がそれを校長に返さなかったのが問題だったのである。

さて、怪盗キングを雇っている辯護士(演:伊東四朗)は怪盗キングから依頼を受け、占い師に化けて、校長のむすめの経営するバーに客として潜入。バーのママの手相を観て、女の子と会う必要性を暗示する占いをして去り、校長の書いた「20年後の自分(校長)へのてがみ」を残す。バーのママはそれを読んで後悔。
双子の通う学校の校庭でタイムカプセルを埋めるイベントがおこなわれ、双子の系譜と、バーのママ(女の子の母、校長のむすめ)も続けて校庭に現れた。校長はバーのママ(大人のむすめ)から自分のてがみを返してもらう。

これで第1話は終了。
初回視聴率は10.4%だった(関東、ビデオリサーチ)。
2011年12月19日放送の『水戸黄門』の最終回スペシャルの平均視聴率は13.9%(同)だった。それに比べると『ステップ~』は低いが、『水戸黄門』は2008年に視聴率が一桁に下がり、その後は10%前後が続いていた。
ネットで調べると2011年の第43部では第21話「嗚呼、人生に涙あり」は8.7%だったらしい。
そして第43部の平均視聴率は10.1%だった。
水戸黄門 10.1 視聴率」の検索結果 - Yahoo!検索

ここで重要なのは視聴率の数字の高低より視聴者層である。
パナソニックにとって主な購買層は30代前後なのに、ナショナル劇場の時代劇の視聴者の多くが高齢者で、これでは続ける意味がない。
2001年から『水戸黄門』の合間のナショナル劇場を現代劇にしたのは、視聴率より視聴者層を重視したからだろう。
パナソニックの赤字を解消するには、パナソニックの製品を買ってくれる層に観てもらう現代劇を今後、2年、3年、5年、10年と続けていくことが必要だろう(2015年にこの枠はバラエティ枠に変更となった)。

原作で双子が中学生なのにドラマで小学生になったのは小学生子役ブームだからだろうか。
1980~81年の『ウルトラマン80』を想い出した。ウルトラシリーズは主に小学生が観る。『80』では矢的猛が小学校でなく中学校の先生だった。これは『金八先生』の影響か。『80』では途中から学校のシーンがなくなり、小学生以下の児童向けに路線が変更された。

引き続き観たいところだが、月曜の夕方から夜は外出中で、1月9日は成人で休みだったので観られた。2月と3月では月曜に祝日が来ないので、『ステップ~』が3月までだと、最終回まで観られそうにない。原作小説なら書店で購入して観る(読む)ことができそうだ。その意味で映像媒体は紙媒体にかなわない。テレビ番組は放送中にテレビの前にいないと観られないし、録画しても電車で移動中に観ることは不可能。以前、こういうときは予約録画したが、テレビが地デジ用になったせいで、録画ができなくなった。

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2012年1/9 1/9前後