時代劇の時代考証を検証(中世元禄享保天保


『江戸を斬るII』『遠山の金さん』
1. 『江戸を斬るII』などで水戸斉昭が初老、遠山金四郎が青年、鳥居耀蔵がその間の年齢に設定されていたが、実際は水戸斉昭(1800~)が一番年下で、遠山金四郎(1793~)が一番年上で、鳥居(1796~)がその間であった。
2. 『遠山の金さん』の基本的問題として、奉行が町人に化けて町を歩くのは、警察署長が聞き込みをしているようなもので、奉行所での本業は与力が代行していたと思われ、完全に人事の間違いである。
3. 『江戸を斬るII』以降で遠山の妻は斉昭の息女・雪姫で、紫頭巾もやっていたが、実際の遠山の妻は別人だったようだ。
4. 『江戸を斬るII』で鼠小僧次郎吉が登場するが、次郎吉は1832年に処刑されており、遠山が北町奉行になったのはその8年後。ただし『八百八町夢日記』では次郎吉は当時の北町奉行・榊原忠之によって助けられ、建前では処刑されたことになっている。

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2011年10/27