時代劇の時代考証を検証(中世元禄享保天保)


この手の本は多く、ネットでも書き込みが多いが、髪型、服装、表札、馬の品種など表面的な「点」を突いているだけで、単なる雑学の寄せ集めになっており、時代劇そのものあり方などについての話になっていない。
ここで自分流にやってみる。

時代劇全般
1. 本能寺の変で濃姫が薙刀(なぎなた)で明智軍に応戦した場面がNHK大河ドラマ『国盗り物語』『徳川家康』『功名が辻』で描かれているが『天地人』『江~姫たちの戦国~』では省かれている。
2. 『おんな太閤記』で市が小豆の袋を信長に送ってメッセージにしたが、『江』では市はそれを侍女から勧められて袋を投げ捨てていた。
3. 『天地人』では明智光秀は森の中を歩いて逃げているときに刺され、一人で倒れたが、『江』では馬上で刺され、家臣が賊を退け、光秀は江に謝罪して切腹した。
4. 本能寺の変のときの信長は大河ドラマでは総髪だったり月代(さかやき)を剃っていたり一定していない。例えば『天地人』で吉川晃司が演じた信長は本能寺の変のときは月代を剃っていて、『徳川家康』で役所広司が、『利家とまつ』で反町隆史が演じた信長と『江~姫たちの戦国~』の豊川悦司の信長は最期まで総髪だった。緒形直人の場合、最初は総髪のままだったのが、途中で月代を剃った姿になるようだ。
5. 『江』で江姫が喜んで「やったー」と言っていたが、これは1975年ごろから流行しだした言い方で、昭和の初めを舞台にした『おひさま』では現代語として自粛の対象になっていた。

時代劇の「ウソ」や「間違い」を指摘している人は、その時代劇がテレビの地上波から減っていることについてどう思っているのだろうか。
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2011年10/20 10月