「江」の音読みは呉音で「コウ」、漢音で「カウ」である。
朝鮮語でkangであり、北京語ではjiangである。
古代シナ語でkongまたはkangのような音で、kiangを経由して今の北京語音になったのだろう。


戦国時代の時代劇では「天下(てんが)」「浅井(あざい<*あざゐ)」のように今では清音である部分が濁音になっている。

『江~姫たちの戦国~』の劇中、初(常高院、演:水川あさみ)が江に宛てたてがみでは「こうとの」とある。
中世において日本語では清濁の区別があまり意識されていなかったようである。

ところで漢字が異なる「豪姫」も戦国時代にいたようで、前田利家とまつの間のむすめで、1981年の『おんな太閤記』では岩崎良美が演じた。

2011年の大河が『江~姫たちの戦国~』だと知ったとき、「ごう姫」の名をどこかで聴いたと思ったが、それは「豪姫」の記憶だったかも知れない。
なお、「豪」は呉音で「ガウ」、漢音で「カウ」、北京語でhaoである。

日本語の歴史的假名遣いでは、漢字音のangとao[au]はどちらも「アウ」で採用されることが多い。
だから「江」も「豪」も日本語音では「カウ」または「ガウ」になる。
今では表意主義と見なされる歴史的假名遣いは表音主義から始まっているので、どうしても区別できない組み合わせもある。

2012年10月01日(月)
2011年のNHK大河「江~姫たちの戦国~」で初が江に宛てた文には「こうとの」、夏の陣の時に淀が江に宛てた遺言の文では「かうとの」。三女の名前を書く時のかなづかいが長女と次女では違っていた模様である。
時代劇のかなづかい、ことばづかい 弐 #知恵ノート_
posted at 12:16:58

2013年07月27日(土)
漢字「江」の日本語の音読みは呉音で「コウ」、漢音で「カウ」である。現代かなづかいではどちらも「コウ」になる。「江~姫たちの戦国~」で初(水川あさみ)が江(上野樹里)に宛てた文(ふみ)では宛名が「こうとの」だったが、淀君=茶々(宮沢りえ)が江に宛てた遺書では宛名が「かうとの」だった。
posted at 06:19:00

2013年12月24日(火)
@kyojitsurekishi 「江~姫たちの戦国~」の第20回「茶々の恋」で、おそらくは新婚の初(演:水川あさみ)が妹の江(演:上野樹里)に「おノロケ」のてがみをたくさん送っていた。この宛先が「こうとの」。
posted at 07:19:29

漢字が異なる「豪姫」は前田利家とまつの娘で1981年「おんな太閤記」で岩崎良美が演じた。ネットで調べると92年の松竹映画「豪姫」で宮沢りえが演じた。宮沢りえは89年「春日局」で少女時代の初姫も演じた。
posted at 07:37:37

2013年12月26日(木)
「江~姫たちの戦国~」(2011年)で初(演:水川あさみ)が「こうとの」にふみ(文)を送ったのは、初が京極高次と結婚し、秀吉が茶会を開いた1587年。茶々(演:宮沢りえ)が「かうとの」にふみを書いたのは大坂夏の陣で自害する直前なので1615年。
posted at 03:46:32

2014年01月07日(火)
「江~姫たちの戦国~」(2011年)での茶々の自害は第43回「淀、散る」で描かれたが、茶々が江に遺した文(ふみ)に「かうとの」と書いてあったのが判明したのは、初が文を江に渡した場面なので、第44回「江戸城騒乱」の時だったと思う。
posted at20:37:41

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