善徳女王』は新羅の第27代の王であった善徳女王を主人公にしたドラマのようだ。

朝鮮語で読むと「선덕여왕(Seon Deok Yeo Wang)」だが「女(Yeo)」の初声 n が復活して Nyeo になり、「徳(Deok)」の終声 k が ng になって Deong になる。
これにより「선덩녀왕(Seon Deong Nyeo Wang)」という發音になる。

キネマ旬報社『韓国ドラマで学ぶ三国・高麗の歴史』の8ページによると、まず「6世紀後半、第24代チヌン王の時代の新羅」から話が始まっているらしい。
「チヌン王」は「真興(Jinheung)王」であり、朝鮮語で n の次の h が省かれて n が次の母音とつながるので「チヌン」に聴こえるわけだ。
68ページでは「渤海」に「パレ」というカナルビがある。
Balhae が Barae になるわけだが、渤海を朝鮮史に入れているあたり、この本は完全に朝鮮の歴史観に沿った作りになっている。

善徳女王は生年不詳で632年に即位し647年に没するまで女王だった。
日本では第1回遣唐使が630年、大化の改新が645年。
シナでは玄奘の旅が629年スタート、長安にもどったのが646年である。

日本の推古天皇の次の舒明天皇と皇極天皇、唐の太宗皇帝こと李世民と同時代である。

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2011年6/25 6月