1978年キャンディーズ解散

桑田佳祐が著作で言っていたと思うが、彼の考えでは、一度曲がヒットしたバンドは本当の解散はできないらしい。解散してもメディアではメンバーに「元~」がつきまというからということらしい。
ただ、被災地で「泣かないで」を歌って泣いた舘ひろしがどんなバンドをやっていたか、今ではメディアでは話題にもならないだろう。同様にソロ歌手として今でも現役の矢沢栄吉がどういう名のバンドだったか、堺正章が元スパイダースだったことなど今では説明不要であろう。

解散したグループのメンバーだった歌手やミュージシャンを「元~」で呼ぶのは解散前を知っている世代かその知識を受けついでいるメディア関係者である。
田中好子の場合、「むすめ」役として共演した若手の女優の多くはキャンディーズ解散後に生まれた人たちであるから、こういった共演者にとって田中好子は「元キャンディーズのスーちゃん」でなくあくまで「自由・田中好子」だったはずだ。

解散して一度も再結成せず、33年たってメンバーの出した結論が「私たちは永遠にキャンディーズ」であったというのも皮肉のようで、また象徴的でもある。

キャンディーズを支えていたのはおそらく同世代の1955年前後生まれ、1950年代生まれのファンたちであろう。これに対しピンクレディーのファンは本人たちより10歳ほど年下の1960年代生まれか1970年前後生まれがメインだったと思われる。1979年と1980年代、90年代に生まれた世代は女優としての田中好子と接してきた世代であろう。

「春一番」は英語で the first storm of spring(春の最初の嵐)になる。
倉田まり子の歌で「春の嵐」もある。同じタイトルの歌が多い。

「微笑がえし」の歌詞から考えると「やさしい悪魔」と「年下の男の子」は同一人物で、結局お別れになり、また「春一番」のときは春一番が吹く季節では新しい恋をするか前年に別れ話をした恋人と仲直りするときだったはずなのに、2度目(?)の春一番はホコリの渦を躍らせるだけで、歌の主人公が相手とお別れというのも残念。
「暑中お見舞い申し上げます」で恋人に早く会いたくて時計を逆さに回すのは無意味なう上に、もし時計を逆に回した結果、時間が逆戻りしたら、それでは恋人に会えるのが遅くなるから逆効果。ずっといっしょにいたくて時計を逆に回すならわかる。

『新巨人の星』文庫5巻126ページ(不死鳥の章)、女優・鷹ノ羽圭子が伴宙太と会食、圭子は好きな人がロメオ・南条ではないと言いかけて、本命は星飛雄馬だったのだが、そこまで言わぬうちに、伴が圭子の本命は自分だと勘違いして上機嫌。この時、圭子は、自分には「あすなろ学園」の子供たちのための仕事があり、すぐに結婚・引退はできないという趣旨の台詞を述べて、「流行語のように"普通の女のコ"にはなれませんもの」といった。
キャンディーズが解散宣言をして「普通の女の子に戻りたい」と述べたのは1977年7月17日である。
飛雄馬が鷹ノ羽圭子と初めてであった場面は文庫第5巻「噴火の章」の332ページ。
文庫5巻は「噴火の章」で始まり、冒頭では星飛雄馬がヤクルトを4対0の完封で破った。試合後、花形が飛雄馬を翌日の誕生日パーティーに誘った。このパーティーで星飛雄馬は鷹ノ羽圭子と再会。
79ページから1977年のオールスター・ゲーム。85ページから「不死鳥の章」。
飛雄馬は鷹ノ羽圭子をめぐる伴、ロメオとの「四角関係」に悩み、アパート「川原荘」に住む星一徹に相談。これは1977年の球宴が終わって後半戦初日の前日だった。
ここで一徹は夜空の「巨人の星(という星)」を見上げた。

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2011年5/7 5月

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参照
近現代~未来(2011年5月)