『週刊ポスト』でも宮城県南三陸町の「火事場泥棒」が取り上げられ、地元の人が「避難所には水も食事も毛布もない」として理解を示していたが、窃盗が重なり、ついに宮城県警が埼玉県警や警視庁からの助けを借りてパトロールを強化したようだ。

盗まれる側にとっては火事場泥棒は許せない行為である。

ただ、漫画の主人公がやるとその犯罪性が「生活力」のようなイメージを与える。
『はだしのゲン』で広島にピカが落とされたとき、ゲンと母親は周りの焼け跡から布団や食器などを調達していた。ゲンは壊れた家の人が死んでいるのを確認し、それでも謝りながら物を失敬していた。

被災地で略奪がないということで、日本人のモラルが海外で賞讃の的になるが、それがメディアに載ってしばらくすると日本でも「火事場泥棒」が出る。
これは阪神大震災でも起きたことである。

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2011年3/20 3月