『NHK大河ドラマ大全50作品徹底ガイド完全保存版』(白い表紙、NHK出版)
高橋英樹が『翔ぶが如く』で島津久光を演じ、『篤姫』で島津斉彬を演じたことについて、マスコミではそれほど注目されていなかったが、兄弟を一人で演じたのは珍しいことであり、高橋英樹自身がこの島津兄弟を一人で演じたことを語っている。
高橋英樹が『翔ぶが如く』で島津久光を演じ、『篤姫』で島津斉彬を演じたことについて、マスコミではそれほど注目されていなかったが、兄弟を一人で演じたのは珍しいことであり、高橋英樹自身がこの島津兄弟を一人で演じたことを語っている。
大河ドラマは『樅ノ木は残った』の原田甲斐のように、歴史上、どちらかというと悪人とされた人物に脚光を当てた意味もあり、家康や春日局をいろいろなイメージで絵描いた功績もあったが、そんな中でいまだに吉良上野介を主人公にした大河ドラマがないのはむしろ異常である。
また、ライバルとも言える民放の時代劇やバラエティのプロデューサーのコメントも興味深い。必殺シリーズの山内久司が時代劇の重要性を語っていた。山内氏は大河ドラマや民放の他の時代劇が本道を守っていたから必殺シリーズでは時代考証も無視して遊ぶことができたという趣旨のコメントをして、大河ドラマが存続することを熱望していた。『水戸黄門』の中尾幸男プロデューサーと『鬼平犯科帳』の重村一編成部長は時代劇を支える衣装やセットを作る職人の減少を危惧している。
大河の原作者や脚本家のコメントでは、『峠の群像』『秀吉』の堺屋太一が「大河は時代劇でなく歴史劇。歴史に忠実に政治経済を描き出す」として、視聴者に媚びずに歴史に忠実に作ってほしいと注文していた。民放で『暴れん坊将軍』や『大岡越前』があった時期に大河が『八代将軍吉宗』をぶつけたのは、そういう意味もあるだろうが、それでも『篤姫』や『龍馬伝』は大野敏明氏の『歴史ドラマの大ウソ』で批判の的となっている。
作品リストは1960年代、70年代、90年代、2000年代でページの端が色分けされ、それぞれ世相やNHKの連続テレビ小説、NHKや民放の他の番組の例もついた年表(注釋)が掲載されている。
1980年代の一時期、大河が『山河燃ゆ』『春の波涛』『いのち』と近代路線に入ったと同時に別枠で『宮本武蔵』『真田太平記』『武蔵坊弁慶』が放送されたことがよくわかる。これらはのちに大河の『武蔵』『天地人』『義経』につながっていることもわかる。
1980年代の一時期、大河が『山河燃ゆ』『春の波涛』『いのち』と近代路線に入ったと同時に別枠で『宮本武蔵』『真田太平記』『武蔵坊弁慶』が放送されたことがよくわかる。これらはのちに大河の『武蔵』『天地人』『義経』につながっていることもわかる。
ステラMOOK『NHK大河ドラマ50作パーフェクトガイド』(赤い表紙、NHKサービスセンター)
ここでは『江』に重点が置かれ、北大路欣也が白い本では過去の大河について述べていたのに対し、この赤い本では『江』について述べている。また、この赤い本では福山雅治と上野樹里の対談(注釋)も収録されている。
ここでは『江』に重点が置かれ、北大路欣也が白い本では過去の大河について述べていたのに対し、この赤い本では『江』について述べている。また、この赤い本では福山雅治と上野樹里の対談(注釋)も収録されている。
58~59ページでは50作の大河ドラマで舞台になった時代が「平安/鎌倉」「室町/戦国」「江戸」「江戸末期/明治」「大正/昭和」で分類され、一覧表になっている。
この表に近い。
└→NHK大河ドラマと時代設定(放送順)
この表に近い。
└→NHK大河ドラマと時代設定(放送順)
『大河ドラマ大全』(白表紙)の139ページの『春日局』のキャストで「茶々…宮沢りえ・大空眞弓」とあるが、同書52ページでは宮沢りえが初を演じたことになっている。ステラMOOKの『パーフェクトガイド』(赤表紙)67ページでは『春日局』に出演した当時の宮沢りえはお初の子役で、110ページを見るとお初役は「宮沢りえ→松原智恵子」、茶々の役は「喜多嶋舞→大空真弓」である。大空真弓の「真」の字体が異なっている点にも注意。
└→補足
└→補足