2010年9月17日のアニメ『ドラえもん』でスネ夫の家に3Dテレビが登場。
劇中では福山雅治とよく似た名前の福山雅秋というタレントがテレビに出ていて、静香がかけていた3D眼鏡の効果で静香の部屋に出てしまった。
このとき、福山雅秋の声は福山雅治とは別の声優が当てていた。

ネット上のオリコンなどの記事によると、その後、福山雅治自身がラジオのリスナーからの情報でこのことを知り、自分が声を当てたいと言ったところ、それを『ドラえもん』のスタッフが聴いていて、2月11日の3時間SPと3月5日の映画に「出演」することになったらしい。
テレ朝の『ドラえもん』のHPでは2月4日行進の「ドラドラニュース」も記事でこのことが告知されている。

もともと『ドラえもん』では「西条ひろみ」「ももぐちやまえ」「伊藤つばさ(翼)」のように実在ンオタレントの名前を少し変えた名前の架空の藝能人が多かった。西条ひろみは郷ひろみと似ていたし、ももぐちやまえは名前だけ、伊藤つばさは伊藤つかさがモデルであろう。
そのほか、丸井マリはマリという名前から天地真理の影響があると思われるし、星野スミレはパーマン2号である。

ただ、原作で源静香が電話で郷ひろみと話したという場面もあった。郷ひろみは1955年生まれで、1975年当時は20歳。当時ののび太が10歳とすると1965年生まれなので、1975年当時、郷ひろみはのび太より10歳年上だったことになる。
伊藤つかさは1967年2月生まれ(1966年度生まれ)であり、『金八』で有名になったのは1980年代からなので、13歳以降である。
一方、「翼ちゃんがうちへきた」で伊藤翼が初登場したのは1982年らしい。
伊藤翼は架空のキャラクターなので時代を超越しており、2007年のアニメ「人気スターがまっ黒け」にも登場したようだ。
Y!Japan 人気スターがまっ黒け 伊藤つばさ

アニメの『ドラえもん』で有名人が本人役で出るようになったのは2003年に渡辺美里が出たあたりからだろう。当時は大山ドラえもんの末期で、渡辺美里が「ドラえもんのうた」を歌っていた。
渡辺美里は1966年7月生まれで、学年では伊藤つかさと同学年である。
1976年度で小4、1977年度で小5であったから、『ドラえもん』の時代設定が1975年前後だったときは、小学生の女の子だったわけで、渡辺美里が2003年に放送当時の「大人」のままで出演したことで、アニメの『ドラえもん』の時代設定は原作と同様、常に推移していることがわかる。

そのあとは2006年に「ジーンと感動する話」のアニメ版が放送され、原作の西条ひろみがアニメでは速水もこみちと相武紗季になっており、2007年のアニメの「人気スターが~」ではアントニオ猪木に加えて中村俊輔が登場。猪木は『タイガーマスク』に出ていたくらいだから時代設定が1970年代でもおかしくないが、中村俊輔は1978年生まれで、BUMP OF CHICKEN のメンバーより1歳年上であるから、1980年でまだ2歳。時代設定はやはり放送当時である。

さらに2007年の「ママのダイヤを盗み出せ」ではのび太の母・玉子が7歳だった時代が1980年代初めで、その時代の場面で松田聖子が本人役で声の出演。松田聖子は1962年生まれで、「ぼくの生まれた日」の雑誌掲載当時(1972年)ののび太と同い年、学年では松田聖子が1年先輩なだけである。以前はのび太と同世代だった松田聖子が、20半世紀ののち、のび太の母親より年上になっていたわけだ。

2008年には1990年生まれの浅田真央がこれまたのび太の前に出現しており、2009年には1963年生まれの若田光一氏がこれまた本人役で出演。この若田氏も初期ののび太と同世代だったはず。

その後、2010年には有名人の本人役での出演は下火になったかに見えた。
だから福山雅治をモデルにした歌手がアニメで出ても、それは福山雅秋であり、声も別だったわけだ。
それが年明け後、本人の要望にスタッフが応じる形で、福山雅秋の声を福山雅治が担当することとなった。

福山雅治は1969年生まれで、映画『新・鉄人兵団』で悪の司令官の声を担当する加藤浩次と同い年ではあるが、福山雅治は2月6日生まれ(スネ夫も2月生まれ)、加藤浩次は4月26日生まれ(5月生まれの源静香と誕生日が近い)なので、学年では福山雅治が1年先輩である。

『ドラえもん』の原作が始まった1969年12月の時点で福山雅治は生後10箇月。
原作「ドラえもんの大予言」でのび太が交通事故に遭うはずだったのが1970年2月で、このとき、福山雅治は1歳の誕生日を迎えたはず。
そして福山雅治は1975年に小学校に入り、1981年に小学校を卒業したはずだ。
なお、1979年に始まったテレ朝アニメ版の「ドラえもんの大予言」ではのび太の交通事故(ドラえもんによって回避)は1980年2月に変更されたらしい。

なお、福山雅治が小学4年生だったのは1978年4月から1979年3月まで。5年生だったのは1979年4月から1980年3月からである。
のび太は単行本と文庫で小4、テレ朝のアニメで小5であるから、福山雅治は大山ドラえもん1年目の当時におけるのび太と同学年だったことになる。
1980年3月の映画『のび太の恐竜』の公開が始まったときのアニメののび太と同学年だったわけだ。
福山雅治はドラえもんについて「気がついたらそこにいる存在」と言っている。

ちなみに『名たんていカゲマン』で岡田奈々をモデルにした歌手が登場していた気がする。

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2011年2/4