『戦国疾風伝』について追加【作品】

本能寺の変のあと、劇中で官兵衛が「信長、光秀、秀吉と、天下はただの持ち回りか」、目薬屋が「誰が天下を取るかは民百姓にはどうでもいいこと。どんなまつりごとをするかが大事」と言っていた。つまり誰が政権を取るかでなくどんな政策が大事かということ。
1年ごとに首相が交代している今の日本への風刺か。しかも今の日本の「3日天下」ならぬ「1年天下」は選挙の結果なので始末が悪い。
すると選挙で候補の名前を書くより、政策を書くようにしたほうがいい。

 

2011年1月2日の夜10時20分ごろ、竹中半兵衛が没して10年。したがって1589年ごろ。黒田官兵衛が黒田長政に家督を譲って隠居を希望。秀吉は官兵衛が家督を長政に譲ることは許したが、官兵衛の隠居は許さなかった。

 

黒田長政は1568年生まれなので、1582年の本能寺の変で数え年15歳、柴田勝家が没した1583年(賤ヶ岳の戦い)で16歳、そして1589年で22歳。
なお、伊達政宗と真田幸村は1567年生まれなので、黒田長政より1歳上でほぼ同世代。また、直江兼続と石田三成は1560年生まれなので、7歳年上。こうなると小学1年生と中学生くらいの違いになる。

 

1583年、羽柴秀吉と柴田勝家の戦いで勝家が敗れ、勝家はお市の方とともに自害。
お市は浅井長政の妻だったときは、夫が信長との戦で負けると助け出されたが、勝家の妻となったときは、夫が秀吉に敗れたときに自害している。
生き延びて尼僧になる手もあっただろうが、これ以上生きてもまた秀吉によって政略結婚をさせられるのは目に見えていた。実際、『おんな太閤記』で秀吉は妹を離縁させ、家康に嫁がせた。
逆に徳川家から千姫が豊臣家に送り込まれたが、千姫は夏の陣のときに救い出されている。
政略結婚は気の毒だが、恋愛、結婚の自由が認められた今日、多くの有名人が結婚しては離婚を繰り返して、世の中が少子化に向かっているのを見ると、民主主義が最善とも思えない。

 

話を『戦国疾風伝』に戻すと夜10時半少し手前で太閤秀吉の死が描かれた。

 

本能寺の変のあと、劇中の誰かが「羽柴秀吉は必ず明智光秀に勝つ」と言っていた。
また、秀吉没後、官兵衛は「豊臣の世は秀吉一代、天下は家康が獲る」と言った。
こういうドラマで登場人物が言う予測はことごとく的中している。超人的な予知能力だ。
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夜10時35分ごろには1600年(慶長5年)の話になって関ヶ原の合戦の直前。
調べると黒田官兵衛は徳川方につき、黒田官兵衛が家康に謁見した場面で松平定知アナウンサーが家康役で出演。

 

ラストシーンで黒田官兵衛は浜辺で海を見ながら竹中半兵衛に語りかけ、「何百年かのち、民百姓のためのまつりごとがおこなわれていれば本望」と語った。今の政治への皮肉か?
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1603年に江戸幕府ができたのち、翌年の1604年に黒田官兵衛は没した。この年、のちの3代将軍・徳川家光が生まれている。
官兵衛が没した翌年、1605年に家康は秀忠に将軍の座を譲って大御所となった。
10年後に大坂夏の陣。官兵衛が予想したとおり、時代は徳川の世になった。

 

多くの歴史ドラマを観る限りでは、戦国末期であれ、江戸幕末であれ、時代を変えるために努力した戦国武将や幕末の志士の活躍は英雄視されるが、結果、できあがった江戸幕府や明治政府になると、また悪政を繰り返した政府として描かれ、江戸時代も明治時代も相変わらず民衆は苦しんでいるとされている。

 

「戦国疾風伝」で信長→光秀→秀吉と天下人が頻繁に変わる事に対し戦国時代の人たちが「誰が天下を取るかはどうでもいい。民百姓の為の政が大事」。まるで毎年のように首相が交代する現代日本を予想していたようなセリフだった
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クレイドール(@Tanbarin1990)さんのツイート

ノブナガの予知 「家康、そちがやがて天下をとるのじゃ。じゃがその前に思わぬ敵がそなたの前に立ちはだかるであろう。それは真田じゃ。真田幸村がそなたを銃で狙うじゃろう。じゃがなかなか撃たぬ。そして切腹する。安心せい」

20:18 - 2017年6月18日 場所: 京都 京都市 伏見区

 

時代劇の登場人物はしばしば凄い予知能力を見せる。本能寺の変のあと「明智は天下はとれん」「豊臣の天下は一代限りだろう」などと正確に予想し人がいたのだろうか。

5:11 - 2017年6月19日

 

20:18 - 2017年9月14日

 

竹中半兵衛と黒田官兵衛 秀吉に天下を取らせた二人の軍師』 (PHP文庫)   嶋津 義忠 

さんから〕

6:52 - 2020年3月10日

 

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関連語句

参照
『天地人』における本能寺の変の前後
『戦国疾風伝 二人の軍師 秀吉に天下を獲らせた男たち』【作品】
『江(ごう<*がう)~姫たちの戦国~』【作品】