素浪人・月影兵庫』は南條範夫原作の時代小説を時代劇にした作品。

2007年に松方弘樹主演でリメイクされている。
2010年12月、東京のテレ朝で昼前に再放送されたのがこれである。
第7話「兵庫の婚約者現る!?藩の陰謀と女の闘い」では兵庫(松方弘樹)が元婚約者で近江滋賀藩主の母となった白秋院(演:かとうかず子)と再会したらしい。
滋賀にあった藩は彦根藩のはずだ。彦根藩の第15代藩主はあの井伊直弼で、1850年から藩主、1858年に大老に就任している。

テレビ東京系『月影兵庫あばれ旅』では村上弘明が兵庫を演じており、松平伊豆守(1763~1817)と牧野備前守(1760~1831)が登場する。この両者は生まれた時期から松平定信(1759~1829)、葛飾北斎(1760~1849)とほぼ同世代になる。

そして彦根藩主で、この人たちと世代的に近かったのは第13代藩主・井伊直中(1766~1831)である。

ちなみに牧野備中守は『必殺仕置人』で中村主水の上司だった北町奉行で、念仏の鉄による仕置(仕置き)の被害者第1号である。ドラマで放送された『必殺仕置人』は文化・文政時代の話なので、元号が文化から文政になった年だとすると文政元年、1818年である。