団塊世代は1947年から1949年までに生まれた世代で、花形満は1966年または67年で18歳だったとすると1948年または1949年生まれなので団塊世代に入る。星飛雄馬も1958年で10歳なら1948年生まれだ。
1948年生まれを例にとると1968年で20歳だから『巨人の星』の原作連載当時、アニメが始まった時期で大学生だったことになる。
この世代は『巨人の星』よりも同時代の『あしたのジョー』のほうを高く評価していたらしい。大学生にとって『巨人の星』は劇画とっても幼稚に見えたのだろうか。

一方、『巨人の星』に関する研究本を別々に執筆した河崎実と堀井憲一郎は1958年生まれで、原辰徳と同い年である。団塊より10歳下だ。この世代は『巨人の星』連載、アニメ本放送当時で10歳前後の小学生だったわけだから『巨人の星』に思い入れが深いのは納得できる。

さらに1968年生まれになると『巨人の星』連載当時に生まれた世代で、『巨人の星』の単行本と再放送を観た世代であり、1978年で10歳だから『新巨人の星』がアニメ化された1977年で9歳。新旧の『巨人の星』を楽しんだ世代で、ほぼ同時にアニメの『ドカベン』も観ていた世代となる。
1977年に王貞治が765号ホームランを放ち、1978年から79年まで江川事件もあって、野球が多いに話題になっていた。
1968年生まれの元巨人選手には桑田真澄がおり、彼は1968年4月1日生まれで、ぎりぎりで1967年度生まれの学年に入る。同学年の清原和博は1967年8月18日生まれで、水島新司に山田太郎の西武入団を要請したように『ドカベン』ファン(『ドカベン』世代)のようである。

一方、1978年当時、1948年生まれの人は30歳、1958年生まれの人は20歳で、この世代になると『新』まで観たファンは減るのではなかろうか。

次に1978年生まれになると、『新巨人の星』の終盤で星飛雄馬が蜃気楼の魔球を投げていた時期に生まれたわけで、『巨人の星』については関心は薄いだろう。むしろ1980年代に人気が上がったあだち充の『ナイン』『タッチ』に夢中になった世代だろう。
なお、『新巨人の星II』で花形と明子の間に生まれた子供は推定すると1978年の秋ごろの生まれである。

1948_00
1949_01
1950_02
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1954_06
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1958_10_00
1959_11_01
1960_12_02
1961_13_03
1962_14_04
1963_15_05
1964_16_06
1965_17_07
1966_18_08____  『巨人の星』原作開始
1967_19_09____
1968_20_10_00__  『巨人の星』アニメ化
1969_21_11_01__
1970_22_12_02__
1971_23_13_03__
1972_24_14_04__  
1973_25_15_05__  『侍ジャイアンツ』アニメ化
1974_26_16_06__
1975_27_17_07__
1976_28_18_08__  『新巨人の星』原作開始、『ドカベン』アニメ化
1977_29_19_09__  『新巨人の星』アニメ化
1978_30_20_10_00
1979_31_21_11_01  『新巨人の星II』アニメ放送(原作『新巨人の星』の後半)
1980_32_22_12_02
1981_33_23_13_03
1982_34_24_14_04
1983_35_25_15_05
1984_36_26_16_06
1985_37_27_17_07
1986_38_28_18_08
1987_39_29_19_09
1988_40_30_20_10_00
1989_41_31_21_11_01
1990_42_32_22_12_02
1991_43_33_23_13_03
1992_44_34_24_14_04
1993_45_35_25_15_05
1994_46_36_26_16_06
1995_47_37_27_17_07
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1998_50_40_30_20_10_00
1999_51_41_31_21_11_01
2000_52_42_32_22_12_02
2001_53_43_33_23_13_03
2002_54_44_34_24_14_04
2003_55_45_35_25_15_05
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2006_58_48_38_28_18_08
2007_59_49_39_29_19_09
2008_60_50_40_30_20_10
2009_61_51_41_31_21_11
2010_62_52_42_32_22_12

1988年生まれは田中将大、斎藤佑樹の世代である。田中将大の場合、例えば『ドカベン』はプロ野球編を観た世代であろう。
1998年生まれは平成ふたけた(2桁)生まれの第1世代。

なお、水島新司の殿馬のオリックス入団を要請したイチローは1973年生まれ、さらに水島新司にはいつも5打席連続敬遠の話をする松井秀喜は1974年生まれ。この世代は団塊ジュニアに入り、団塊ジュニアは団塊世代より25歳~26歳ほど年下で、1971年から74年までに生まれた世代らしい。
このあたりは完全に『ドカベン』世代で、松井秀喜より2歳下の城島健司(1976~)は『ドカベン プロ野球編』の山田世代と同学年になる。

要するに1950年代生まれは『巨人の星』世代、1960年代生まれだと『巨人の星』と『ドカベン』のファンが重なるか、両方のファンであった人が多く、1970年代生まれだと『ドカベン』ファンが多数になると思われる。