2010年12月8日はジョン・レノン没後30年であった。
ジョン・レノンは「想像してご覧、国境のない世界を」と歌ったが、戦争は国境を守るよりなくす目的でおこなわれることが多いように見える。それにチベットの独立運動は明らかに国境を増やそうとしているわけである。スコットランド、ウェールズはイングランドとの国境を失った。
国境がなければいいというものでもなく、インフルエンザなど国境がなければ一瞬で世界に擴大するだろう。
国境がなくなると、政治犯や反体制運動家が国外に逃げることもできなくなる。それでいいのかどうか。

2010年は日韓併合から100年であるが、日韓併合は大日本帝国と大韓帝国の国境を一度はなくした行為である。満州国は満州とシナの国境を復活させたわけだが、もし日本が満州とシナを支配すれば、東アジアの国境はなくなっていた。今では日本と朝鮮だけでなく南北朝鮮も分断しており、南北朝鮮は砲撃事件に観られるように南北の「国境」(軍事境界線)を固定させようとしている。北朝鮮か南朝鮮かどちらかが朝鮮半島全土を支配すれば南北統一が実現する。朝鮮戦争ではそれが実現しかけたが、南朝鮮主体の統一を中国や北朝鮮が妨害し、北朝鮮主体の統一を南朝鮮とアメリカが妨害し、日本の経済界も朝鮮戦争でうるおったわけだ。
北から南へ、南から北への「侵略」に抵抗するということは、「南北統一」を拒否しているのと同じだ。

Yahoo!知恵ノート ▼世界が無国籍の一つになれば平和が訪れる?社民党
秀吉がやった朝鮮出兵も、近代日本がやった日韓併合も、「国境」をなくすための第一歩だったと思うのだが…。
tweet(<2012年12/16

日本の嫌韓派は韓国との断交を望んでいるようだが断交するくらいなら日韓併合など大間違いで、嫌韓派が増えれば日韓併合の再現はあり得ない。逆に「国境のない世界」「国を超えた交流」を夢想する人たちの方が日韓併合に走りやすいのではなかろうか。
10:10 - 2014年8月3日


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