rare earth はシナ語で「稀土」xitu になるようだ。日本では「希土類(きどるい)」になる。
Y!China 朱宏任 稀土

検索すると「朱宏任:中国不会把稀土作为讨价还价的工具」という見出しを見つけた。

対応する日本語の記事はこれだろう。
「中国はレアアースを駆引きの手段にせず=朱宏任氏」
└→T-Cup掲示板>新華社日本語ニュース(2010年11月2日)

「希」は訓読みでは「望」と同様、「のぞみ」である。「希望」という熟語がある。
「稀」は訓読みで「まれ」であるが、日本では「希」で置き換えることが多い。
これでは中国で「昇」を「升」に、「雲」を「云」にしているのと大して変わりがないように見えるので、『新華字典』を観てみると「希」と「稀」は確かに別項目だが、「希」にも一応、「少ない」という意味はあるようだ。

日本語で「稀有」は「稀有」という読みだが、「これが希有」になるとわかりづらい。

ところで日本語で「レアアース」と書くと「ア」が重複し、耳で聞くと「レアース」に聽こえる。

英語の rare earth の場合、イギリス音だと [rεə]と[ə:θ]の連続で、rare の語末の r が復活して[rεərə:θ]となるだろう。
アメリカ英語では[rεɚɚ:θ]となって、そり舌(巻き舌)母音[ɚ]が連続するだろう。
するとアメリカ音では[rεɚ:θ]に聴こえるかも知れない。
ただ、音節の区分には乎気圧が関係している。
[rεɚɚ:θ]の場合、語尾の弱い[ɚ]の次に語頭の強い[ɚ]が来るわけだから、[rε]のあとの[ɚ]の途中で乎気圧を高めて伸ばし、[θ]を追加すればいい。

日本はレアアースの共同開發でベトナムと合意、欧洲でもレアアースで「脱中国」が進んでいる。
妥当な判断だ。
「経済發展」だけで中国に飛びついている人たちは、中国にもとから関心があったわけではなく、「安い人件費」と「資源」だけが目当て。かつて「満州国(滿洲國)」に夢を求めた人たちと同じである。

1970年代から尖閣の領有を主張し始めた中国は最近、国内で石油が枯渇、今では山西省で石炭を大量に掘り出し、その煙が偏西風に乗り、北九州での光化学スモッグの原因となった(2009年8月30日『新報道2001』より)。
また中国の企業は自分で技術を育てず、外国の企業を買収して技術を入手する。日本の野球界の金持ち球団による補強を思わせるが、それで中国企業は豪州の地下資源を求めて豪州の企業を買収しようとしており、かつては親中国的だったラッド(Rud、陸克文)首相も中国を警戒するようになっているようだ。


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201011/2

関連語句
中国 [1] … [4] 希 稀 漢字
中国(2010年~21世紀末)
中国 [1] [2](2000~2009年)


参照
漢字論原点回帰II>新華社日本語(2010年11月2日)