┌『空想科学読本9』(主な内容)
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「ダムの破壊」や「死者の復活」など、テーマによって複数の作品を一つの章で扱っているとことは『空想非科学大全』に近づいており、『非科学大全』を『科学読本』と分ける必要があったのか、今となっては疑問である。
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「ダムの破壊」や「死者の復活」など、テーマによって複数の作品を一つの章で扱っているとことは『空想非科学大全』に近づいており、『非科学大全』を『科学読本』と分ける必要があったのか、今となっては疑問である。
この『空想科学読本9』の欄外でこういう記述がある。『ウルトラセブン』で勇気ある青年が仲間を助けるためにロープを切って崖から落ちた。セブンがそれを見て感動し、その青年をモデルにしてモロボシ・ダンとなった。ところがウルトラ警備隊員になって事故のあった炭鑛に行くとその青年は生きていたという話。
しかし、劇中ではセブンがその青年を空中でキャッチして救ったのではなかったか?
『科学読本3』(2000年)とこの『9』(2010年)で柳田氏はウルトラマンタロウのキングブレスレットを「ウルトラマンキングからもらった」と説明しているが、本当はウルトラの母であろう。10年たっても訂正されていない。
しかし、劇中ではセブンがその青年を空中でキャッチして救ったのではなかったか?
『科学読本3』(2000年)とこの『9』(2010年)で柳田氏はウルトラマンタロウのキングブレスレットを「ウルトラマンキングからもらった」と説明しているが、本当はウルトラの母であろう。10年たっても訂正されていない。
梶原一騎、円谷プロ、石森章太郎、松本零士の作品は『空想科学読本』シリーズの常連だが、水島新司の作品は珍しい。『[漫画]読本』で岩鬼の打球の検証がなされたくらいである。
岩鬼の葉っぱについて、柳田氏は『ドカベン』中学~高校編の文庫を全巻読んだようだ。だが、巻末にあるように柳田氏が幼児期から小学~中学生のときにウルトラシリーズや『ガッチャマン』に夢中になったとあるのと対照的に、柳田氏が水島作品を昔から読んだり観たというような記述は見当たらない。
岩鬼の葉っぱについて、柳田氏は『ドカベン』中学~高校編の文庫を全巻読んだようだ。だが、巻末にあるように柳田氏が幼児期から小学~中学生のときにウルトラシリーズや『ガッチャマン』に夢中になったとあるのと対照的に、柳田氏が水島作品を昔から読んだり観たというような記述は見当たらない。
柳田氏は岩鬼が葉っぱを赤ん坊のころからくわえていたことに驚いているが、『ドカベン』でこれが描かれたのは山田高2春選抜の決勝、土佐丸戦で、おおよそ1978年ごろ。リアルタイムで『ドカベン』を読んでいた世代にとっては32年前から自明のことであった。
柳田氏は1970年代に小学館の学年誌を熟読したように書いているが、『ドラえもん』や『ドカベン』については興味を示さなかったのだろうか。
柳田氏は1970年代に小学館の学年誌を熟読したように書いているが、『ドラえもん』や『ドカベン』については興味を示さなかったのだろうか。
ジローを苦しめるギル教授の笛の音については、ダーク自身による理由もあるらしい。
そこで思うのだが、ジャイアンの歌とギルの笛はどちらが威力があるのだろうか。
『人造人間キカイダー』は石森章太郎の作品、『ドラえもん』は藤子・F・不二雄の作品で、手塚治虫の弟子が作ったロボット漫画で似た設定があるのは興味深い。
そこで思うのだが、ジャイアンの歌とギルの笛はどちらが威力があるのだろうか。
『人造人間キカイダー』は石森章太郎の作品、『ドラえもん』は藤子・F・不二雄の作品で、手塚治虫の弟子が作ったロボット漫画で似た設定があるのは興味深い。
柳田氏はジローがギターを弾いてギル教授の笛の音をカットすればいいと書いている。
『必殺仕事人IV』で秀と勇次が催眠術にかけられ、敵の笛の音で仲間を攻撃し始めたとき、おりくが三味線を弾いて笛の音を消した。必殺シリーズも似た展開を採用している。
『必殺仕事人IV』で秀と勇次が催眠術にかけられ、敵の笛の音で仲間を攻撃し始めたとき、おりくが三味線を弾いて笛の音を消した。必殺シリーズも似た展開を採用している。
ところで光明寺博士はダーク内部でギル教授に使われていた。博士より教授のほうが偉いのだろう。
ウルトラシリーズが相変わらず多いのは、柳田理科雄氏が世代的にウルトラシリーズに強く影響を受けたことによる例で、ウルトラマンが服を着ているのかどうかはまdあわかるが、「光の国の歴史、教育」に関する描写になると重箱の隅をつつくようで余りにもマニアックに見える。
「実は生きていた」という話では、『必殺仕事人』の中村主水が例に挙がりそうだが、この本では取り上げられていない。
柳田氏がこのシリーズを取り上げたら『必殺 ! 仕事人』のように余計なところに感嘆符を入れてしまう可能性がある。
もちろん、『主水死す』の主水は1851年に水野忠邦を暗殺した直後に入った小屋が爆發したのであり、『必殺仕事人2007』の舞台は1820年、『2009』の舞台はその翌年なので、『主水死す』の時点から観て30年前の話である。むしろ1853年の黒船意向を描いた幕末の必殺シリーズのほうが問題である。
柳田氏がこのシリーズを取り上げたら『必殺 ! 仕事人』のように余計なところに感嘆符を入れてしまう可能性がある。
もちろん、『主水死す』の主水は1851年に水野忠邦を暗殺した直後に入った小屋が爆發したのであり、『必殺仕事人2007』の舞台は1820年、『2009』の舞台はその翌年なので、『主水死す』の時点から観て30年前の話である。むしろ1853年の黒船意向を描いた幕末の必殺シリーズのほうが問題である。
よく考えると『ドラえもん』についてはタケコプター、どこでもドア、ジャイアンの歌、野比家の構造などについて扱ったものの『パーマン』『オバケのQ太郎』については言及がないように見える。
タツノコプロ関係も『ガッチャマン』は多いが『キャシャーン』のフレンダー(犬型ロボット)の変形や『タイムボカン』『ポールのミラクル大作戦』のタイムトラベルなどについては言及されていない。
これは作者の世代、または興味によるものか。
『科学読本』で読者に要望に応えるときや『[漫画]読本』の続編などでは多様な作品を扱っているのに、やはり偏りがあるように見える。
タツノコプロ関係も『ガッチャマン』は多いが『キャシャーン』のフレンダー(犬型ロボット)の変形や『タイムボカン』『ポールのミラクル大作戦』のタイムトラベルなどについては言及されていない。
これは作者の世代、または興味によるものか。
『科学読本』で読者に要望に応えるときや『[漫画]読本』の続編などでは多様な作品を扱っているのに、やはり偏りがあるように見える。