新宿の書店で軽く立ち読みをした。
『必殺仕置人』(1973年)の中村主水の特集では、時代設定が「文化文政」とある。
『新必殺仕置人』(1977年)の念仏の鉄の特集では巳代松の名前の第一文字が「巳」であること(一部の本で見られる「己代松」や「已代松」ではないこと)を確認。しかしDVDを実際に観ると、エンディングの画面では「己代松」であった。

IstシーズでこのDVDマガジンで特集されていたのは1973年『必殺仕置人』の中村主水(演:藤田まこと)、1974年『暗闇仕留人』の糸井貢(演:石坂浩二)、1975年『必殺必中仕事屋稼業』の半兵衛(演:緒形拳)、1975年『必殺仕置屋稼業』の市松(演:沖雅也)、1976年『必殺仕業人』の赤井剣之介(演:中村敦夫)、1977年『新必殺仕置人』の念仏の鉄(演:山崎努)、1979年『必殺仕事人』の秀(演:三田村邦彦)、1981年『新必殺仕事人』の勇次(演:中条きよし)、そして1985年『必殺仕事人V』の花屋の政と組紐屋の竜であった。

この段階では、できるだけ俳優や作品が重複しないような(あるいは重複を少なくするような)コンセプトで作られていたようだ。

作品では念仏の鉄は無印『仕置人』から登場しているが、このDVDマガジンではなぜか『新』のキャラクターとして扱われている。主水の特集で『仕置人』を扱ったので、鉄は『新仕置人』のキャラクターとして取り上げているのだろうか。
一方、秀は無印『仕事人』のキャラクターとして扱われているようで、『新仕事人』のほうは三味線屋・勇次の特集で扱われている。

緒形拳のキャラクターは『仕事屋』の半兵衛として特集されており、したがって『必殺仕掛人』(1972年)の梅安はまだ特集されていない。俳優の重複を避ける方針があるのなら『仕掛人』で残るのは西村左内しかいない。それとも元締めの音羽屋が特集されるか?

『仕置屋』の市松は扱われているが、同じく沖雅也が演じた『仕置人』の錠2ndシーズンで扱われたようだ。
『仕置人』は中村主水の特集で扱われ、それで鉄は『新仕置人』のキャラクターとして扱われ、それで『新仕置人』の巳代松はまだ特集されていない。

山田五十鈴が演じた仕事人は特集されるとしたらどうなるか。おりくは『新仕事人』だから勇次と作品が重複するので、『必殺からくり人』(1976年)の仇吉として特集されるのだろうか?
そう思ったら、2ndシーズンで花乃屋仇吉と夢屋時次郎が特集されていた。

一方で『仕事人V』からは花屋の政と組紐屋の竜の2名が特集されている。なぜ、一方を(例えば政を)『激闘編』(1985年~1986年、ハレー彗星接近)からの特集にしなかったのか不思議である。
『暗闇仕留人』(1974年)の糸井貢も特集されており、それは当然だろうが、では『仕留人』の大吉は特集にされるのかという疑問も出てくる。

『助け人走る』(1973年)、『必殺商売人』(1978年)からはどのキャラクターが特集されるかと思っていたが、2ndシーズンで『助け人』の特集があるようだ。

1994年のデータハウス『必殺仕事人中村主水の秘密』は在庫なしで出版社でも絶版状態らしい。

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2010年9月 9/14