(中略)
『水戸黄門』というテレビの時代劇がある。「改革派知事」ブームはこれに似ていた。水戸黄門の事件解決は鮮やかだ。だが、その地域の構造的な改革にはつながっていないので、一行が去ってしまえば、また同じ問題が起きる。だからテーマは絶えることなく、長寿番組にもなる。水戸黄門の悪いところは、そのつまみ食い的な問題解決をみんながもてはやし、すっきりした気持ちになってしまうことだ。
「改革派知事」とは、こんな水戸黄門を待望するメディアの幻想だったのかもしれない。
(『中央公論』2007年4月号)
光圀の家族、親戚がいる四国高松藩や鶴岡の庄内藩には何度も訪れているようだが、劇中では何度訪れていることになっているのかわからない。
『水戸黄門』では光圀がどこを訪れても、前に訪れたときの後日談が何も語られていない。光圀が初めて訪れたのか、2回目なのか、3回目なのかもわからないようになっている。
むしろドラマの水戸藩主が「副将軍」などというありもしない役職をひけらかして、藩主や幕臣の仕事に口を出していることが、江戸や各地の問題を引き起こしているとも言える。
平成24年tw
今でも一部(多く?)の日本人は政治や生活に不満があると政治家や官僚を「悪代官」に喩えて「水戸黄門」の出現を望むようだがそれは幻想である。史実では関東からほとんど出ていないとされる徳川光圀。彼が時代劇でやっていた世直しは、地方政治の中間管理職の人事交代を推進していただけである。
1:36 - 2012年10月17日
@kyojitsurekishi 「朝ズバ」8時またぎでは法務大臣の辞任に関して元総務大臣の片山善博氏がコロコロ変わる大臣人事に苦言を呈していた。片山氏といえば「水戸黄門幻想」に対する批判。水戸黄門が悪代官を退治してもその地域では代官がコロコロ変わるだけで事態は何も改善しなかった。
posted at 08:44:17
平成27年tw
水戸黄門みながら、成敗された悪徳代官の後釜がちゃんとした奴じゃなかった場合これ振り出しだよな…ってブラック本丸引き継ぎに不安を募らせる刀剣男士みたいな気分になってる
〔午後2:44 · 2015年6月30日·jigtwi for Android〕
平成20年tw
時代が21世紀に入って10年の間に「水戸黄門」の視聴率が全体的に下がっていた原因は何だったか。「時代の変化で『水戸黄門』そのものが受け入れられなくなった」というような見方もあったが、一方で「たまたま石坂浩二や里見浩太朗の水戸黄門が受け入れられなかっただけだ」という意見もあるだろう
平成30年tw
@sipng0410 @aishiterusoccer 時代劇の水戸黄門は各地の地方政治に一時的に干渉して去っていくだけで、旅が一段落するとまた各地で問題が起き、旅が繰り返されます。根本的解決にならないだけでなく、各地で地元の自浄能力が育たなくなる悪影響があるでしょう。
posted at 10:05:04☆
令和2年tw
/#権力者と無関係な時代劇/ /#水戸黄門幻想/
特撮に関する話でも/#ウルトラマン症候群/という言い方がある。
これは「(強い)権力者」が「無力で善良な庶民」を助けてくれる時代劇という意味。自動翻訳だと「権力者が無力で~」が先に翻訳されるだろうか?
/#権力者が無力で善良な庶民を助けてくれる時代劇(「権力者」が「無力で善良な庶民」を助けてくれる時代劇)
/#水戸黄門幻想/
藤子・F・不二雄が亡くなった平成8年当時、新聞の投書欄に「安易に ひみつ道具に頼る のび太の失敗がF先生のメッセージ」という評論が載っていた。 (続く)
(続き) 平成19年、片山善博氏が「中央公論」で「#水戸黄門幻想」と地方政治について述べていた。光圀の諸国漫遊はフィクションだが、ドラマの水戸老公は根本的な解決をしないから、一行が去るとまた各地で悪代官が現れ、同じ問題が繰り返される。だからこそシリーズが長く続いたというわけだ。
/午後2:41 · 2022年4月14日//午後2:45 · 2022年4月14日/
「国民的」なものは叩かれる。 自称「パーマン派」の/#松重豊/氏による「ドラえもん」批判もこれに近い。 「ウルトラQ」や「キテレツ大百科」の方がいいという意見なら納得である。
posted at 12:06:19⌛
/中央公論 2007年 04月号 [雑誌] | |本 | 通販 | Amazon/
posted at 12:06:55⌚
石坂浩二版になった第29部の第1話では貞享元年(1684年、吉宗が生まれた年)ごろから話が始まり、元禄3年(1690年)の光圀隠居までが描かれたようだ。光圀は寛文元年(1661年)から藩主で、それから40年後に没したので、隠居時代を10年間描いたら、藩主時代をさかのぼって描いてもよかったと思う。
参照
『水戸黄門』に関する論評、検証(『歴史への招待』『中央公論』『歴史ドラマの大ウソ』など)
『歴史ドラマの大ウソ』で言及されている「『水戸黄門』で日本全国、ことばが江戸風である不思議」
片山善博氏が総務大臣に
一般時代劇vs必殺シリーズ(2010年8月~)
一般時代劇vs必殺シリーズ(2010年9月~)