65年前、ソ連は日本人に強制労働をさせたが、帰国の条件として、社会主義思想を「学習」し、スターリンを賛美する思想を植え付け、社会主義のソ連に忠誠を誓った者から日本に帰したらしい。

そして日本人同士で監視、密告することもあった。
「文革」のときの中国のようなものだ。
「大地の子」でも残留日本人がそういう糾弾を受ける場面があった。

帰国した抑留者は今度は「シベリア帰り」というだけで共産主義者として差別されたらしい。

よく考えると満州(満洲)からの帰国者も中国共産党政府の思想を「学習」して、反日的な日本人となっている場合が多いようだ。
だから撫順から帰った旧日本兵もまさにそういう思想教育を受けているようである。
そういった人たちの「証言」はその人たちの思想、見方が色濃く反映されているはずだ。

だから日本人が被害者で、当時のロシア人、中国人などが加害者である場合でも、彼ら帰国者はロシアや中国を恨まず、日本人が加害者であっても被害者であっても自国・日本を批判するようになっているように見える。

NHKがロシア革命やソ連の思想を賛美している番組のように見えるのは深読みが過ぎるだろうか。
しかし、他者を蹴落とす思想は社会主義の平等と相いれないような気がするし、今、中国が競争社会になっている状況を見ると、むしろアメリカ式の弱肉強食の社会になっているように見える。