左門は大リーグボール2号打倒を目指していたが、再び花形に先を越された。その後、新宿の京子の一目ぼれした。原作ではこれは左門の試合での野球には影響がなかったが、アニメでは左門が一時期、不振になった。

 

 

左門が出ている試合で解説者が左門を「哲人」と称し、星飛雄馬がそれをテレビで観て「なにが哲人なもんか」。
たったこれだけの場面を膨らませたのが第160話「左門の恋」。

 

 

 

まず、大洋×中日戦で伴がマスクをかぶっている。
原作では代打要員だった伴もアニメでは木俣に代わって捕手をつとめることもあった。

 

 

 

左門は京子に会いたくなって夜のバーに行く。
京子の妹分で、竜巻グループの面長のメンバーが左門に話しかける。左門さんと姉御では似合わないとの言。
当時としては誰しもそう思ったのだろうが、最終的に京子が左門の妻になったのだから、そのときはこの妹分も驚いただろう。

 

 

 

これは1970年の春から夏の時期。
左門の妹・ちよは左門が持っていたマッチからバーの名前を割り出し、左門を追って夜の都会へ。酔っ拂いにからまれそうになり、逃げたところ、車にひかれそうになり、そこを助けたのが京子。
そこに左門豊作が現れた。

 

 

 

のちに義理の姉妹となる京子とちよはここで初対面。

 

 

 

この時期から半年後、1971年の初め、左門と京子の結婚式で、左門の妹や弟たち、明子、牧場(原作のみ)、伴、一徹が出席したが、竜巻グループの妹分は描かれていない。出席したのだろうか。

 

 

 

さて、『巨人の星』無印で京子の声を担当したのは武藤礼子。『侍ジャイアンツ』で美波理香の声を担当した声優だ。ちよの声は橘ルミと同じで増山江威子。『ルパン三世』の2代目・峰不二子である。
美波理香と峰不二子は確かにアニメでは似ている。

 

 

 

アニメ版『侍ジャイアンツ』のキャラクターデザインは大塚康生
『ルパン三世』第1作(1971年)と『侍ジャイアンツ』(1973年)で作画監督。
『ルパン』の2作目は1977年、『新巨人の星』アニメ化の年である。

 

 

 

『侍ジャイアンツ』の初期の原作では美波理香はバイクには乗っていない。
アニメ版の美波理香はバイクに乗っている。
大塚康生が『侍ジャイアンツ』アニメ化の際、『ルパン』の不二子のキャラクターを美波理香に反映させたのではなかろうか。
原作『侍ジャイアンツ』で美波理香がバイクに乗る場面はあることはあるが、それはおそらくはアニメが始まってから、劇中で大回転魔球が敗れたときである。

 

 

 

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