数年前観たテレビ番組によると、横浜の「よこはま乳腺と胃腸の病院」は「乳腺」を病院名に入れることが法律上、許されず、「よこはま と胃腸の病院」になっていた。

 

胸が悪くなった人はどこに乳腺科があるかわからない。たらいまわしされる危険性がある。

 

一方、「たかはし乳腺消化器クリニック」の医者は違法覚悟で患者を助けようとしたのだろう。

 

2009年8月30日の『新報道2001』で、中国で日本の商品のコピーが問題となり「中国が法治国家でない」ことが悪いこととされた。
しかし、薬物に関する犯罪で逮捕された日本人が中国の法によって死刑になった場合、これは中国が法治を優先した結果である。
これに対して日本側が抗議するのは中国側の「中国国内法」にそった判断を批判していることになる。

 

大半の日本人はこういう中国で犯罪をする日本人がどう裁かれても「本人が悪い」と考えるが、一部の人が反対を表明、マスコミがそれを一々報道するので中国側は「死刑への批判」が日本側の代表的な意見だと勘違いしてしまう。
マスコミはいつも少数意見を無視するかと思えば、代表でない意見を強調してしまう傾向にある。

 

『新放送2001』では、中国で夏休みの学校の補習を禁止していながら、保護者の要望で一部の学校でそれをやっていることをレポートしていた。番組では中国人の作るコピー商品に関しては中国人の法律違反を批判しながら、日本人や日本気魚が直接の被害ではない「法律違反」は容認しているようだ。

 

昭和の初めの日本では戦争に反対したら法律違反で逮捕されたらしい。
法律とはそういうものだ。
だから犯罪はいつまでたってもなくならないのだろう。

 

中国で日本の商品のコピーが出ると、日本人が喜んで買っていくらしい。
それはよくわかる。
日本の漫画やCDの勝手なコピーも、中国にいる日本人留学生や会社員が買って持っているケースが多いようだ。
関税で止めても余り意味がないだろう。
日本に帰国する人は日本で本物が買えるので、引き続き中国に留まる人に寄贈する場合も多い。

 

坂本龍馬が当時の日本で一切法律違反をしなかったかどうか、考えてみると、江戸時代の日本が全員、法律を守っていたら日本は進歩しなかっただろう。
江戸時代には賭博は禁止されていた。それでも博打はおこなわれていた。

 

一方、江戸時代は煙草が禁止されたこともある。もし今の日本で煙草が販賣禁止になったらどうなるか。それでも闇で賣買する人は出るだろう。「終戦」直後のヤミゴメと同じだ。
規則というのは破る人がいて、常に変わっていくものである。

 

三蔵法師は国禁を犯して天竺に行ったから犯罪者であった。しかし帰国すると歓迎された。
大黒屋光太夫もジョン万次郎も海外からの帰国は日本で禁止されていたにもかかわらず、帰国し、むしろ優遇された。政府にとっては犯罪者であっても、国家にとって益があれば利用するのだ。
金賢姫の来日も日本政府が日本に益がある(かも知れない)と判断したからであろう。

 

銀行強盗、ひったくりなどいつまでたってもなくならない。交通事故もそうだ。警察も含め、誰もこれらの犯罪を防ごうとしない。犯人を捕まえたところで盗まれた金は帰ってこないし、殺された人は戻ってこない。

 

2006年12月、教育基本法改正案が通った後の東京新聞社会面で、「子供は国の物ではない」という言葉が大きく載っていて、反対派の意見でしょうが驚いた。
時代劇では「子供は国の宝」と言って子供を大事にしたり、子供の氏を嘆いたりしていた。
今では子供は国の宝でなくなって親や教師の私物になったから、子殺しや虐待が増えているのであろう。
当時、改正反対派が「国の言いなりにならない」ということをスローガンにしていたと思う。すると、「非核三原則」など国是として決めても意味がなくなるし、禁煙を条例で決めても守らない人が出てくるだろう。
 

中国が「法治国家」であれば海賊版が摘発され、著作権が守られ、町の治安が維持されるが、その一方、法に違反した者は詐欺師でも運動家でも弁護士でも逮捕される。それが法治国家。「法治」がなければ、そこは「無法地帯」となる。

午前4:04 · 2021年6月26日

 

前後一覧
2010年7月 7/26(Y!Blog)
平成22年7月〕(AmebaBlog) 
 
関連語句