補足2

原作ののび太はてんとう虫コミックスやコロコロ文庫では原則小学4年生。4月の時点では9歳で、8月7日の誕生日から10歳である。
一方、アニメののび太は小学5年生で原作ののび太より1歳年上、1年先輩である。
4月では10歳で、8月7日から11歳。
アニメで小5、8月7日で11歳ののび太が自分の生まれた年を原作どおり「10年前」としていたのは、時期が春だったからである。

なお、のび太の父・のび助はのび太の名前の由来を「すくすくのびてほしい」という願いからだと言っている。それも理由だろうが、野比家では昔から「のび作」「のび左エ門」「のび吉」のように「のび」がつく名前が代々多く、「のび作」に至っては少なくとも二人いる。一人は戦国時代の猟師で、もう一人は文政9年(1826年)当時ののび左エ門の息子である。
また、のび太の息子の名は父親と同じ読みの「ノビスケ」である。作中で名前がはっきりしている野比家の人物で名前に「のび」がつかないのは「セワシ」くらいであろう。

2008年4月25日に放送された「ぼくの生まれた日」(アニメでは「僕の~」)におけるのび太は2008年4月で小5、同年8月7日で11歳としていいだろう。
つまり作中の4月の段階では10歳8箇月である。

するとのび太は1997年8月7日生まれ、静香は同年5月、ジャイアンは6月15日生まれで、スネ夫は1998年2月生まれである。
静香は『のび太のねじ巻き都市冒険記』公開(1997年3月)の2箇月後に生まれ、スネ夫は『のび太の南海大冒険』公開(1998年3月)の直前に生まれたことになる。
1960年度生まれののび太世代を「初代」とすれば、1997年度生まれは「38代目」。
「のび太たちのアイスショー」で浅田真央と対面したのび太たちがこの「38代目」だ。

さて、1997年8月7日、のび太が生まれたとき、のび助は昔ながらのフィルム式のカメラでのび太を撮影したが、川に落としてしまった。
スネ夫の親は、赤ん坊のスネ夫をハンディーカメラで撮ったようで、スネ夫が空き地でのび太たちに見せたのもビデオ映像であった。この撮影は1998年2月におこなわれたものである。

つまり1997年8月の時点で野比家ではフィルム式のカメラ、98年2月の骨川家ではビデオカメラが使われていたことになる。
撮影技術がアナログからデジタルに移る過渡期だったわけだ。

アニメの『ドラえもん』では、のび太の「小学5年生」という学年が優先され、年齢は4月から8月6日まで10歳、ほかの時期では11歳と考えていいだろう。

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2010年3月 3/26 3/27