のび太が1962年生まれだったのは1972年の『小四』8月号でのことである。
のび太が1964年生まれになったのは1974年9月1日初刊のてんとう虫コミックス第2巻でのことだ。

のび太は小学生読者の分身であり、てんコミに入ると常に10歳である。
だから「竜宮城の八日間」に登場する1982年ののび太少年は1972年生まれ。
1983年の大長編『のび太の海底鬼岩城』は、450年ほど前の沈没船が1534年3月に遭難した船だとすれば1984年ごろの話になり、のび太は1974年前後に生まれたことになる(20、88ページ)。

「ハリーのしっぽ」に登場する1985年当時ののび太は1975年生まれと推定できる。

そしてのび太の少年時代はすでに「20世紀」から「21世紀」になっている。
『のび太のワンニャン時空伝』でのび太がイチに「いっしょに21世紀に帰ろう!!」と言っている。
「ハリーのしっぽ」ののび太が小学生だった1985年に生まれた相武紗季は、2006年に『ドラえもん』に登場しており、ここでのび太は小学生。
2007年の「人気スターがまっ黒け」で1978年生まれの中村俊輔選手が登場したときものび太は相変わらず小学生。
2008年の「のび太たちのアイスショー」で1990年生まれの浅田真央と出会ったのび太は小学生だった。

それでは、ドラえもんの生まれた年は2112年のまま変わらないのかという問題がある。
これは、22世紀になってみないとわからず、今の我々には確認しようがない。
2010年の時点で21世紀が終わるまで90年、ドラえもん誕生まで102年あるからだ。

いずれにしろ、のび太の少年時代を未来にむけて移動させていくといつかは限界が来る。

なお、セワシがのび太の孫の孫であるという設定は現時点ではまだ「有効」である。
セワシは2125年2月号の『小四』を購読しており、このままの学年であれば2114年度(2114年春~2115年春)生まれになる。

のび太とノビスケ、ノビスケとその息子(のび太の孫)のような親子の年齢差が28歳(子が10歳で親が38歳)とすると、セワシが2114年生まれならのび太は2002年生まれ。2010年3月でやっと小学1年の3学期が終わったところである。

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