『仕置屋』は鳥居耀蔵が南町奉行だった時代を描いていたようだが、続編の『仕業人』は時代設定が天保か文政かはっきりしない。
山田誠二『必殺シリーズ完全百科』によると、『仕業人』の脚本段階での時代設定は『仕置屋』最終回から1年後、しかし、家斉の治世で文政年間とある。

また、『仕置屋』最終回で市松を故意に逃がした結果、主水は『仕業人』で牢屋見廻りに格下げとなり、仕業人の剣之介とお歌が死去、又右衛門が上方に去り、牢破りを謀った罪人を主水が斬ったことで主水は定町廻りに復帰し、これが『新仕置人』につながる。

「仕置人」→「仕置屋」→「仕業人」→「新仕置人」の流れは文政と幕末に別々に存在したと考えるべきであろう。それは幕末にも存在し、幕末の「仕置人」と「仕置屋」の間の時代が『仕留人』で描かれているわけだ。

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2010年2月 2/27