『必殺仕事人2009公式ガイドブック』で『必殺仕置人』の時代設定が文政年間とされている。
『必殺DVD仕事人ファイル』の1stシーズン第壱巻では『仕置人』の時代設定が「文化文政」となっている。
第1話のラストシーンの奉行所による立て札に日付があるかも知れないが確認できていない。
また、最終回では鉄と錠の人相書きが出ており、これも日付があるかも知れないが記憶していない。

『新仕置人』についてはCD解説などで「江戸時代成熟の文化・文政時代」とされたのを観た記憶がある。
『必殺商売人』では河内山宗俊が登場する話があったようだ。芦屋雁之助扮する河内山が主水たちに「キリモチ(切り餅)4つ」を報酬に仕事を依頼し、主水たちは小判の束4つかと思ったら本当の餅(モチ)だったという落ち。

劇中で標的は上州高崎藩藩主・松平右京亮広正(演:小坂一也)だったらしい(『必殺仕事人中村主水の秘密』)。
実際の藩主では松平輝和が1781年から1800年まで、次いで松平輝延(てるのぶ、1776~)が1800年から1825年まで藩主だった。

『仕置人』の次の『助け人走る』で主水がゲスト出演しており、これが文政の仕置人・主水であれば、助け人の活動も文政時代であろう。
続く『暗闇仕留人』では黒船来航の幕末に移っており、主水編としてはその次の『仕置屋稼業』では鳥居耀蔵が南町奉行だった天保時代に移ったようだ。『仕業人』は脚本段階で『仕置屋』終了から1年後とされたが、具体的な設定は家斉の時代、文政年間となって『新仕置人』に受け継がれている。
家斉は鳥居が南町奉行になる直前に他界しており、この話はのちに『必殺仕事人V風雲竜虎編』で描かれたようだ。

中村主水は「仕置人」から「仕置屋」と「仕業人」、二度目の「仕置人」、続く「商売人」を経由して「仕事人」になったが、この過程は文政前後、天保前後、幕末の3種類の時代に3とおり存在したと解釋したほうがいいだろう。
そうなると次のようになる。

文化・文政
『仕置人』
(『助け人』→『仕置人』から継続)
(『仕置屋』→作品で描かれず)
(『仕業人』→脚本で文政)
『新仕置人』
『商売人』(河内山宗俊登場)
『仕事人』(例:『旋風編』『2007』『2009』『春雨』)

天保前後
(『仕置人』→作品で描かれず)
『仕置屋』(1841年末、鳥居耀蔵南町奉行就任)
(『仕業人』→前後から推定)
(『新仕置人』→作品で描かれず)
『商売人』(新次が国定忠治に変装大前田英五郎登場)
『仕事人』(例:『大集合』『アヘン戦争』『江戸警察』『意外伝』)

嘉永年間に『主水死す』の主水爆死?

幕末
(『仕置人』→作品で描かれず)
『仕留人』
(『仕置屋』→作品で描かれず)
(『仕業人』→作品で描かれず)
(『新仕置人』→作品で描かれず)
(『商売人』→作品で描かれず)
『仕事人』(例:『大老殺し』『横浜異人屋敷』『ブラウン館』)

『商売人』で新次(演:梅宮辰夫)が国定忠治に変装し、大前田英五郎が登場した話がある(『必殺仕事人中村主水の秘密』)。

『新必殺仕置人』の「偽善無用」で、念仏の鉄の「骨外し」で仕置された男の死因が「心の臓の発作」とされた。どんな医者が調べたのだろうか。
16:26 - 2014年11月30日


前後一覧
2010年2月 2/27
2014年7/11 11/30(twilog)