秀、勇次、加代【人物】

秀は江戸では少なくとも2回は奉行所に捕まったことがあり、人相書きが出回って江戸から去ったこともあったが、結局、江戸に戻って仕事をしている。

秀は町人だが武士と対等に戦える武術を心得ており、武器である簪を口にくわえたまま、ほとんど素手で戦う。簪を折られ、刀で戦ったこともあり(『裏か表か』)、それ以外でも他の殺し屋と刀で戦ったこともある(『香港・マカオ』)。盲目でも音を頼りに仕事をしたことがある(『仕事人IV』第22話「主水大根めしを食べる」)。それでも殺しのときだけ中国の拳法家のような服になるのが不思議。

『必殺!裏稼業の凄い奴ら』によると、秀は『新必殺仕事人』最終回で死ぬ予定で、それは三田村邦彦が『太陽にほえろ!』に出ることが決まっていたから。しかし、視聴者が助命嘆願のてがみをテレビ局に送り続け、秀は『仕事人III』以降も生き残り、三田村邦彦の代わりとして予定されていたひかる一平扮する西順之助は中途半端なキャラクターになってしまったということらしい。
ただ、『新必殺仕事人』最終回の前の回の終わりで、最終回の内容を紹介する予告編では、鮎川いずみが「主水の居合いが、勇次の糸が、秀を死の淵に追い詰めて行きます」というような意味の紹介をしていた。実際に観たら、主水も勇次も初めから秀を殺すつもりはなかった。

1840年代には主水、秀、勇次、順之助らと気球でアヘン戦争直後の香港に渡る。
秀、勇次が抜けた後、竜、政と会ったのも1843~44年のあたり。
ただ、天保の改革の時期に鳥居奉行が進めた仕事人狩りにより、勇次とは別の三味線屋とともに、加代は処刑されかかり、主水と鶴(シーボルト事件のときにも仕事に参加)のからくりで脱出。
1858~60年には加代は主水、政、影太郎の仕事に協力。主水は桜田門外で井伊直弼を暗殺した。
1863年には加代は主水から頼まれて盗人を集め、横浜異人屋敷からあらゆる書類を盗ませた。
1866年にも加代は主水、政、竜と組んでいたようだ(『ブラウン館』)。

加代は富くじで当てた金を騙し取られたり、米相場に手を出してバブル経済崩壊で大損したり、闇の会解散で生活苦に陥るなど、苦労が多かったが、演じた鮎川いずみは化粧品のビジネスで仕事が順調のようである。


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2008年9/25
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