日テレ堺版西遊記と原作I

三蔵は烏巣禅師から般若心経を受け取る(原作どおり)。
www10.ocn.ne.jp/~takeyabu/gowest/gowest-top.htm
高老庄の村に到着。
そこではある家の娘婿が結婚後、本性を表し、豚の妖怪・猪剛'707;と判明。彼は天蓬元帥のなれの果て・猪悟能、のちの猪八戒(Wiki日本語Wikiシナ語Wiki英語)だった。
猪悟能は娘を監禁していた。
家の主は賞金を出して化け物を追い出してくれるよう村人に頼んでいたが誰も引き受けない。
悟空はその娘に化けて猪悟能を待ち伏せ。猪悟能と戦う。
猪悟能は三蔵の弟子となる。ここで八戒という名を授かる。

これも原作から日テレ堺版と宮沢りえ版まで受け継がれた。
日テレ堺版では猪悟能が村を出る場面は割愛されたが、中国中央TVではきちんと描かれた。一度は猪悟能を婿として受け入れた村人たちも、猪悟能が豚の妖怪の本性を現すと村から追放できないかと困惑。1978年の日テレ版では賞金までついていた。
最終的に玄奘が悟能を弟子として天竺までの旅に同行させたことで、村人たちは悟能を追いだすことができたわけで、中国版では村人が喜んで唐僧を送り出す場面がある。

悟空たちは流沙河を渡る際に、そこにいた捲簾大将の瓢箪を使う。捲簾大将は沙悟浄となって一行に加わる。
そのあと砂漠で虎の妖怪たちと戦う。これも原作どおり。

菩薩は天竺を発って流沙河で捲簾大将と会い、山奥らしい所で天蓬元帥と会い、谷川の上空で竜と逢い、五行山で悟空と会い(堺正章扮する悟空いわく「500年ぶり」の再会)、経を取りに行く僧を助けるよう命じ、最後に長安で玄奘に逢った。
玄奘は逆に長安を發って五行山で悟空と逢い、谷川で竜を白馬として迎え、高老庄で猪悟能を弟子にし、流沙河で沙悟浄を迎えた。
日テレ堺版は原作と同じ過程。

フジTV香取版ではここまで全く描かれておらず、第1話から悟空、八戒、悟浄が登場。
しかもフジTV版では弟子入りの順序は「悟浄→八戒→悟空」の順で白馬がなし。 某スポーツ紙では日テレ堺版でもこの順序であるかのように書かれてあったが勿論、これは記者が西遊記を知らないことによる間違い。フジ版の勝手な設定変更も元兇の一つ。

中国版と日テレ堺版では、菩薩とその家来が三蔵一行の意志を試すため策を考える。彼等は三蔵一行を迎える母親と三人姉妹に化け、最後に八戒が吊るされる。中国版では悟浄参加後だが、日テレ版では悟浄参加前で母子の正体は土蜘蛛の化身。3姉妹の名前は中国版と日テレ版で同じ。

人参果については日テレ堺版では割愛されており、TBSの『飛べ!孫悟空』で扱われている。

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2010年2/8