モンゴルと五輪、冬の五輪、注釋

「五輪、スポーツに政治を持ち込んではいけない」と言うのは口先だけの話で、そう言って北京五輪ボイコット論を牽制してきた中国政府が一番、北京五輪を政治利用していた。聖火をいろいろなところへまわしたのがそれであり、世界各所で起きた妨害も、もとは中国当局が世界各所で聖火ランナーを走らせたからである。

 

聖火ランナーをヒマラヤ山脈や日本列島にまで走らせるのは中国当局の政治宣傳であり、世界の注目を中国に集めるためのもので、当然、中国に批判的な人たちにとっても政治宣傳の絶好の機会である。だから中国政府を批判する人は、聖火ランナーのランニングへの乱入という形で政治宣傳をする。中国当局は五輪の妨害を天下の大罪のように言ってきたが、假に北京五輪が妨害で中止になっていたとしても、別にどうということはない。

 

 

過去、五輪の開催都市が急激に変更されたり、開催そのものが中止されたこともある。例えば、72年札幌五輪の次の76年冬季五輪は開催予定地の住民による反対で開催地が変更された。また、北京五輪妨害を受けた原因は中国の政治、社会制度にあるのも確かである。

 

 

中国が北京五輪を是が非でも成功させようとした姿はある意味で幼稚でもあり、滑稽でもあった。
同様に、今、日本で一部の人がやっている東京への2016年五輪の誘致も幼児的ではある。

 

 

五輪で、ときどき、北朝鮮や台湾が参加する場合の団体名が問題になるが、建前上、国家の代表としての参加でなくてもいいのだから、「平壤市代表」や「台北市代表」のように都市の代表で参加する手もある。ただ、金メダルを獲っても都市の歌を流し、都市の旗を掲げることになるだろう。もちろん、南北朝鮮統一チームや中国両岸(中台)統一チームであれば問題ない。

 

 

南北朝鮮が統一したら、名前は「高麗」がいい。「韓国」では「韓民族」などと言う場合、「漢民族」と同音でまぎらわしい。

 

 

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2010年1/19