12/25を境にクリスマスを忘れ、「和」に急変する変な日本人II

日本の習慣を疑うべし
神道の結婚式で出席者に屠蘇(とそ)を飲ませるのは、飲酒運轉が問題となっている昨今では考えなおしたほうがいいし、正月に餅を食う習慣も老人がのどに餅をつまらせる事故が毎年起きており、こんにゃくゼリーに販賣を禁止すべきなら、餅も禁止すべきではないか。
学校で日の丸・君が代を拒否し、誰にも何の実害もない「政治家の靖国参拝」に怒るに熱心な人たちは、こういう日本式のクリスマス、正月の祝いや初詣など、日本で押しつけられた異様な習慣をも拒否するのが筋である。そういう習慣を無自覚に受け入れておいて、日の丸と君が代だけ嫌がるのは、単なる自己満足のパフォーマンスであろう。

そもそも、1月1日は本当に新年の始まりだろうか。
普通、学校や会社では年度を採用し、4月から新しい年度を始める。
プロ野球では2月のキャンプが正月である。
西洋では9月を表す September などは、本来、「7月」の意味であり、12月を示す December は「10月」の意味である。すると、1年の最初は January でなく、March から始めるのが合理的だ。
└→西洋の暦と陰暦

中国では陽暦の1月1日は普通の休日で、前後の休みも短い。
その代り、春節では1週間、あるいは1箇月近く、たっぷり休める。
私は中国にいたとき、陽暦の元日の前後は中国で、陰暦の元日の前後は日本で過ごすことが何度かあったので、年末年始といっても何とも想わないようになっている。
そろそろ、今までの常識を疑って、1月以降もクリスマスを続けたり、逆にクリスマスも新年のお祭りも無視して普通に過ごしてみたらどうか。

12/21、朝の番組で荒川静香が「女性はクリスマスケーキみたいで、25(25日、25歳)をすぎると賣れ残りということを聴いた」と言っていた。こういう比喩は10年以上前からあったが、クリスマスケーキが25日で賣れなくなるのがおかしいのである。本来、クリスマスケーキは12月25日からたくさん賣り初めてもいいくらいで、1月に入ってもクリスマスケーキを味わってもおかしくない。

2010年12月のケンタッキーフライドチキンのCMでは、12月25日までは綾瀬はるかがサンタクロースの衣装を着て、音楽が竹内まりやの「すてきなホリデイ」(♪クリスマスが今年もやってくる~)であったがそれが終わると綾瀬はるがか和服を着て正月気分。12月25日を境にクリスマスを捨て去るのが日本人の異様なところだ。


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