12/25を境にクリスマスを忘れ、「和」に急変する変な日本人I

クリスマスにパーティーやプレゼントなど必要なし
キリスト教徒でなければ、別にキリストの誕生日などこだわらず、12月24日、25日を普通の年末としてすごせばいい。

人間・イエス・キリストの誕生日として祝うにしても、例えばキング牧師(1929~68を尊敬する人がキング牧師の誕生日である1月15日を祝う場合、一々、大勢で集まってパーティーやプレゼントなどするだろうか。
一人一人が自宅で、職場で、あるいは街で「キリスト様、誕生日おめでとう」と心でつぶやけばいい。
└→第92話「折り合わぬ契約」(1969年12月27日放送)

例えば、釋迦の誕生日とされる灌佛会(くわんぶつゑ)は4月8日である。
毎年、4月8日に何かを祝う人が日本でどれだけいるか。いたとしても、いちいち、ケーキを買ってパーティーなどする必要があるか。
また、假にどこかで灌佛会を祝う行事をして、「お釋迦様、誕生日おめでとう」と書いた飾り物を用意したとする。それが日本でのクリスマスツリーなどのように、翌日にすぐ撤去し、すぐに忘れるということがあるだろうか。むしろ、前日までは何もせず、当日から1週間くらい、飾りを残しておくはずだ。

中国ではクリスマスから新年まで約1箇月
中国で聖誕節の飾り付けを陽暦の元日以降も残すのは、中国では陽暦の元日が単に暦の上での1月1日だからで、中国人にとっての真の新年は春節、陰暦の正月である。
それは陽暦1月下旬から2月初めになる。

2008年の陰暦の一月一日は陽暦の2008年2月7日だったし、2009年の陰暦の一月一日は陽暦の2009年1月29日である。
そうなると、陰暦であればクリスマスから正月まで1箇月の余裕がある。
これなら、クリスマスの飾りを陽暦の1月1日以降も残すのは当然。

中国では Merry Xmas は「聖誕快楽」Shengdan kuaile である。
そして、A Happy New Year は「新年快楽」Xinnian kuaile である。
Xmas の前の Merry と New Year の前の Happy がシナ語では「快楽」kuaile で統一されている。
また、Happy birthday は「生日快楽」Shengri kuaile である。

陽暦の1月1日のとき、中国では一応、「新年快楽」と叫ぶが、街の飾り付け、各家庭での準備など、本当に年が変わる実感は陰暦の正月を迎えるとき、陽暦の1月下旬から2月初めまでである。
└→12/25を境にクリスマスを忘れ、「和」に急変する変な日本人III


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