里見浩太朗が遠山金四郎を演じた『江戸を斬る』では徳川家慶を竹脇無我が演じていた。
作中で家慶に遠山金四郎を紹介したのが水戸斉昭で、この斉昭を森繁久弥が演じた。
このとき金四郎は町人姿で将軍にあいさつした。
このとき金四郎は町人姿で将軍にあいさつした。
また、この『江戸を斬る』では、将軍暗殺を狙う組織が「北町奉行・遠山の不正」の嘘を書いて、無記名で目安箱に投函。
家慶は忍びで街に出たが、刺客に襲われ、町人姿の遠山金四郎に救われた。
家慶は忍びで街に出たが、刺客に襲われ、町人姿の遠山金四郎に救われた。
金四郎は身の潔白を主張し、また、この投書が無記名であることから法的に無効であることを指摘。その上で、このような投書があることは自身の「不徳の致すところ」とした。
ここで、将軍をおびき出した組織の行動に少し疑問が残る。
将軍が遠山奉行の不正を記した書状を読んだからといって、城の外に出てくるとは限らないだろう。
町奉行は定期的に登城するはずだから、そのときに家慶が遠山に問いただせばいい話だ。
将軍が遠山奉行の不正を記した書状を読んだからといって、城の外に出てくるとは限らないだろう。
町奉行は定期的に登城するはずだから、そのときに家慶が遠山に問いただせばいい話だ。
さて、テレ朝『暴れん坊将軍』では大岡越前が吉宗と話す場合、場所は江戸城だったり、南町奉行所だったりして、場合によっては江戸市中のそば屋だったりしている。
彗星衝突の話では、天狗党が配った蝋燭に爆薬が仕掛けられていることや、回収が徹底しなかった結果生じた事件など、越前は奉行所で吉宗に報告していた。ある意味で大岡越前だけの「特権」となっていた。
TBSのナショナル劇場(今のパナソニック・ドラマシアター)の『水戸黄門』『大岡越前』『江戸を斬る』は森繁久弥ファミリーの時代劇でもあり、その森繁久弥自身は主演ではなく、光圀が旅先で出会った長老だったり、遠山金四郎が出会った水戸斉昭だったりして、ときどきゲスト出演するだけだった。それだけに存在感が増したのも事実である。