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11月8日放送のドラマ第5話で仁がペニシリンを作った模様。
原作第1巻で南方仁が幕末にタイムスリップしたとき、江戸時代の女性に今何年かたずねたところ、その女性は「文久二年」と回答。

仁は「明治維新の6年前だから1862年」と推測した。これは博識である。
明治元年(1868年)は慶応4年であり、これが文久2年と何年差かは、ちょっとした知識と計算が必要である。早い話が明治元年が「文久8年」に相当するという知識が必要だ。
幕末の元号の細かい変化は非常に面倒である。

なお、ドラマ第1話でタイムスリップした仁は江戸時代の女性に「今は何年」と訊いて、「文久2年」だと知ったのち、「黒船は来ましたか」と尋ね、相手は「10年くらい前に」と回答。
黒船は1853年(嘉永6年)来航、それから9年後が1862年(文久)であった。年号より干支で考えたほうが簡単だ。

ドラマの第5話の冒頭の字幕で「文久2年(1862年)冬」とある。
ドラマの第6話の内容を紹介する予告編では瓦版が映っており、日付(ひづけ)が「文久三年二月七日」のように見える。
www.tbs.co.jp/jin2009/story/story_05.html

文久3年は1863年である。番組宣傳で確かに「1863年という時代」という字幕が出ている。
生麦事件、薩英戦争があった年。家茂が上洛した。
また、清河八郎が浪士組(浪士隊)を結成し、それが分裂し、その一部から新撰組のメンバーが出た。

インターネットで「日本では1804年にすでに華岡青洲による麻酔治療が始まっていた」という情報があり、あとで確認したい。

TBS『大岡越前』では大岡忠相(1677~1751)が南町奉行時代(1717~1736)に、小石川養生所の榊原伊織が麻酔薬を使おうとして忠相を説得しようとする話があったと思う。患者は忠相の息子だったか。

また、『銭形平次』(時代設定は寛永または文化・文政)でも麻酔らしきものを作っていた医者が登場していた。医者を演じていたのは戸浦六宏だったと思うので風間杜夫版だったか。
さらに、『スーパードクターK』の先祖にも、昔の日本で、針一本で患者に麻酔をして手術する医者がいたようだ。

華岡青洲は1760年生まれで1835年没。数え年76歳で没したわけだ。
1760年は大岡忠光が没して家重が失脚、葛飾北斎が生まれた年。北斎は華岡青洲より14年長生きした。
1835年はハレー彗星接近、また前後して福沢諭吉、坂本竜馬、篤姫が生まれている。
陰暦で諭吉は1834年生まれ、陽暦で竜馬と圧姫は1836年生まれになる。

華岡青洲の生きた時代は松平定信(1758~1829)のそれに近い。
ちなみに緒方洪庵は1810年生まれの1863年没だから、仁が活躍した時代に没したことになる。
緒方洪庵の生きた時代は島津斉彬(1809~1858)のそれに近い。
└→ドラマ『JIN-仁-』第6話(2009年11月15日放送)