映画監督(または映像監督)の河崎実氏(1958~)は『「巨人の星」の謎』で、『巨人の星』の作中の人物の中で、飛雄馬と一徹以外でこの作品の数々の悲劇をもたらした責任者を3名挙げている。

 

それは作中の川上哲治、一徹に春江を紹介した吉川、そして星明子このBlogの記事)であった。

 

川上は一選手だったときに星一徹を勝手にスカウトしながら巨人から追放したことで責任者というのはわかる。

 

星明子は一徹、飛雄馬、花形、伴たちの戦いを嫌がるようで、戦いをあおるような二重人格的なところがある。伴宙太に中日への移籍を決心させたのも明子であり、明子が伴を「大きなぼうや」と笑い、一徹が伴を「とっちゃんこぞう」と批判する場面がある。やはり、明子は一徹のむすめである。

 

さて、河崎実氏が3人目の責任者として挙げた吉川はアニメのオリジナルのキャラクターで、どうもアニメの話を作った重要人物とは言いがたい。

 

挙げるなら、まず、作中の金田正一である。このBlogでは金田正一を参照されたし。

 

また、架空の人物では牧場春彦を忘れてはならない。
Wikipedia巨人の星の登場人物一覧>青雲高校関係者>牧場春彦を参照。
河崎実氏が飛雄馬の悲劇の張本人として牧場を挙げていないのは不思議である。

 

牧場が飛雄馬に関わると、必ず飛雄馬に不幸がおとずれる。

 

星飛雄馬は牧場の先輩のようで、左腕時代の飛雄馬は「牧場さん」と「さん」づけで呼んでいたが、右腕時代に再会すると「牧場」と呼び捨てになった。

 

京子や長嶋、王と同様、声は一定しておらず、Wikipediaでは牧場春彦の声優が野沢那智、仲村秀生、富山敬となっており、『宇宙戦艦ヤマト』の島大介と古代進がそろっている。
KC19巻の大LB3号編では編輯者の台詞で「的場先生」と書かれていたこともあり、文庫11巻では「牧場」に修正。
第132話「天才花形の敗北」(原作「みんなが青春を!」)と第135話「去りゆくオズマ」(原作「伴のトレード」後半)では声が富山敬で、彼がスケッチする星飛雄馬のフォームは、実際にスケッチブックにデッサンしている様子をカメラで撮影したもので、鉛筆が実写であった。

 

漫画の中には脇役で漫画家が出ることが多く、作者が自分の分身としているようだ。
おそらく、左門豊作は梶原一騎の分身で、牧場春彦は川崎のぼるの分身のようなキャラクターであろう。
東大一直線と東大快進撃の登場人物>1.3 中学からのクラスメート>漫画狂太
ドラえもんの登場人物一覧>9 その他のキャラクター>フニャコフニャ夫

 

フニャコフニャ夫は『ドラえもん』で有名だが、『新オバケのQ太郎』にも登場し、O次郎の落書きをヒントにしてキャラクターを考えたことがある。

 

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2009年10/25