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山田誠二著『必殺シリーズ完全百科』によると、『必殺仕事人』(1979~81)では鹿蔵と虎が兄弟という設定で、それが主水と会った鹿蔵の台詞に入る予定だったが、変更され、この「鹿蔵と虎が兄弟」の設定は『仕事人大集合』で生かされたらしい。

『新必殺仕置人』の死神は虎の養子。
『仕事人大集合』の与市は鹿蔵の養子(『恐怖の大仕事』の与市とは別人)。
『必殺仕事人V旋風編』のお玉は虎のむすめ。

_┏━━兄弟? ━━┓
<虎>_____/鹿\━愛人?━おとわ
_┠───┐__\蔵/━夫婦?━おりく
_┃___│___│______│
_┃実子_│養子_│養子____│養子
_┃___│___│______│
_お玉__死神__与市_____勇次

こうして観ると死神とお玉が義理の兄妹(おそらく死神が年上)になり、勇次と与市が義兄弟。勇次は『大集合』でおりくと再会したとき、「鹿蔵の元締めがおっかさんにとって亭主なら、俺にとってはおとっつぁんだ」という趣旨のことを言っていた。その鹿蔵の養子が与市である。
さらに勇次にとって虎は義理のオジ(おそらく伯父)で、お玉と勇次が義理の從兄妹(おそらく勇次が年上)になることもわかる。

死神、与市、勇次はいずれも紐や糸を使って遠くの敵を攻撃する技を使う仕置人または仕事人だった。
お玉はのちに夜鶴の銀平、かげろうの影太郎と組むが、銀平や影太郎の武器の遠隔操作は死神の武器と原理が似ている。
それに、やはり気になるのが「おとわ」と「おりく」の関係である。
この二人は同時に登場することはなく、どちらも山田五十鈴が演じた三味線弾きである。
どう考えても同一人物なのだが、やはり、設定上は別人らしい。

なお、虎が江戸で裏組織を仕切っていた『新仕置人』の時代設定を考えると、文政、天保、幕末を分けたほうがいい(『必殺忠臣蔵』の元禄は除外する)。
文政では1811年ごろか1818年ごろで、『仕事人V旋風編』が1819年。天保では1842年ごろ。幕末では1856年ごろであろう。
└→虎の元締め、死神、鹿蔵、お玉(時代背景)
└→虎の元締め、死神、鹿蔵、お玉(+おしん追加)

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