中村主水の年齢が藤田まことの実年齢と一致していた場合・解説
『アヘン戦争』の主水と『意外伝』の主水は生まれた年の範圍も重なり合っており、同一人物と解釋してよかろう。『ブラウン館』の主水の年齢を「藤田氏と同じ50代」というように高くも積もっても、『旋風編』第7話の「1819年」という時代設定に当てはめるとまだ5歳前後の子供になってしまう。

 

『激闘編』のハレー彗星が1835年に接近したものとすれば、そのときの主水は『春日野局』のときの主水と同一人物と考えてよかろう。ただ、1835年当時は家斉が現役の将軍だった時代で、1837年から家慶が将軍、家斉が大御所となる。

 

 

『仕置屋稼業』『アヘン戦争』『意外伝』『オール江戸警察』の主水は、舞台となった時代背景は近いか、または重なり合っているのだが、演じた藤田まことの年齢の違いによって、主水の生まれた年が違っている。これは藤田まことの実年齢を基準にしない他の推定法ではほとんど見られなかった現象である。

 

 

『仕置屋稼業』の主水と『オール江戸警察』の主水の年齢差が15歳ほどになってしまうが、この2作は『仕置屋』で主水が南町奉行所に来たばかりであるのに対し、『江戸警察』では逆に古株であるという意味で、設定そのものが別なので、天保の改革が始まった当時、40代の主水と50代の主水が合わせて「二人」いたと考えたほうが、説明がつく。

 

 

むしろ、『江戸警察』の主水が『激闘編』のハレー彗星接近当時の主水と世代的に近く、『仕置屋』の主水は『大老殺し』などに登場した幕末の主水に近い。
『江戸警察』の主水は文政末期か天保初めの主水の延長であるのに対し、『仕置屋』の主水は幕末につながるのである。
└→天保後期から黒船直前までの中村主水の裏稼業変遷
└→『仕置屋稼業』と『オール江戸警察』(参)

 

 

一方、同じ幕末を描いた『仕留人』の主水と『ブラウン館』の主水が世代的に近くなるのも注目に値する。『仕留人』と『ブラウン』は幕末の中でも描かれた時代が15年前後離れているのだが、主水の生まれた年は2年しか違っていない。

 

 

『風雲竜虎編』での家斉の死(1841年)は現時点でインターネットの情報のみで、本や再放送、DVDでは確認していないので、保留にする。『風雲竜虎編』放送当時、藤田まことは54歳。主水が1841年で54歳だと、1787年で0歳、1788年で1歳。生まれた年の順に並べた表では『江戸警察』と『意外伝』の間に入る。

 

 

『必殺仕置人』『新必殺仕置人』
時代設定は漠然と「文化・文政」である。『新』の「王手無用」で棋士伊藤宗看(1768~1843)が登場。
文化年間は1804年からで文政年間は1818年から1830年(天保元年)まで。
ここで旧仕置人時代の主水の年齢を40歳、新仕置人時代の主水の年齢を44歳とする。
新旧仕置人の主水が文化・文政時期に活動したとすると、1804年当時40歳以上、1830年当時44歳以下となる。つまり1765年から1787年までに生まれた主水が、文化・文政当時40~44歳の仕置人だったことになる。これに該当するのは『旋風編』7話、『裏か表か』『黄金の血』『春雨』『激突!』第8話(1835年基準)と『激突』第10話、『せんりつ誘拐される』『春日野局』『激闘編』第17話(1835年基準)、『江戸警察』、また『商売人』第4話も同様↓。『主水死す』の主水は1849年当時63歳とすると1830年で44歳。ギリギリで文政→天保の改元が行われた年になる。
特に『江戸警察』の主水は1841~44年の時点で奉行所勤続23年なので、1820年(文政3年)に仕置人の仕事を始めた可能性がある。

 

 

『必殺商売人』
『必殺商売人』第4話で河内山宗俊(演:芦屋雁之助)が登場したらしいので、河内山の没年である1823年で主水が44歳または45歳だったと假定。44歳と45歳の2種類で考える理由は放送日が藤田まことの誕生日の前だったことによる。この第4話の放送は藤田まことの誕生日から1箇月3日前なので、当時、藤田まことは満年齢で44歳、『商売人』放送年の誕生日4月13日で45歳、数え年46歳だったことになる。
なお、1978年当時の藤田まことの45歳の誕生日は、第8話「夢売ります手折れ花」(1978年4月7日)と第9話「非行の黒い館は蟻地獄」(1978年4月21日)の間の時期であった。

 

 

 

 

関連語句
2009年9/6 9/7 9/8 9/11(Y!Blog)

 

〔平成21年(2009年)9月7日前後〕(AmebaBlog)

 

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中村主水の年齢