『必殺仕事人V旋風編』の中村主水はいつ裏稼業を始めたか【壱】 

次に、単純に『旋風編』のオランダ商館の話で描かれた1819年が主水の後期裏稼業「仕事人」スタートの年だとするとこうなる。
この場合、元号が文化から文政になった年が『商売人』の時代ということになる。
ここで「毎」は「仕置人」から「商売人」「仕事人」まで1年1回づつ、裏稼業名が変わっていったことを指す。

1819年から「仕事人」でその前は「毎」
1814_文化11_仕置人
1815_____仕置屋 
1816_____仕業人
1817_____新仕置
1818_文政元_商売人 
1819_____仕事人 『必殺仕事人V旋風編』
1820_____仕事人 『必殺仕事人2007』
1821_____仕事人 『必殺仕事人2009』
1822_____↓__
_______(1829年まで継続?)

次に、CD解説書などで『新必殺仕置人』の時代設定が「文化・文政」とあったと想うので、元号が文政になった年を「新仕置人」の時代と假定してみる。

1818年「新仕置人」で前後は「毎」
1815_____仕置人 
1816_____仕置屋
1817_____仕業人
1818_文政元_新仕置 『新仕置人』(文化・文政)
1819_____商売人 
1820_____仕事人 『必殺仕事人2007』
1821_____仕事人 『必殺仕事人2009』

この場合、『必殺!III裏か表か』と『仕事人2007』の時代設定であった1820年が「仕事人」スタートの時期となる。
しかし、これでは1819年が「仕事人」の前の「商売人」の時代になってしまい、この年で主水が「仕事人」だった『仕事人V旋風編』の世界観とは一致しない。
これについては「『仕置人』から『商売人』までで1年ごとに稼業の名が変化」の前提を崩して、1818年の「新仕置人」と1819年の「仕事人」の間に「商売人」が入るという解釋で解決可能である。
└→『新必殺仕置人』の時代設定を「1818年」とした場合

ここで、1814年または1815年を「仕置人」スタートとした場合の年表を、「文政の主水」が1818年で裏稼業を始めたと假定した場合と並べてみる。

_______1819年から「仕事人」(←毎)
1814_文化11_仕置人_1818年「新仕置人」(前後毎)
1815_____仕置屋_仕置人 
1816_____仕業人_仕置屋
1817_____新仕置_仕業人_1818年「仕置人」→1819年「仕事人」
1818_文政元_商売人_新仕置_仕置人
_______↓___↓___仕置屋
_______↓___↓___仕業人
_______↓___↓___新仕置
_______↓___↓___商売人
1819_____仕事人_商売人_仕事人
_______↓___(仕事人?) ↓__
1820_____仕事人_仕事人_仕事人
1821_____仕事人_仕事人_仕事人

主水が1818年で「仕置人」の裏稼業を始めたとして、彼が1819年に「仕事人」だったとすれば、どうしても間の「仕置屋」「仕業人」「新仕置人」「商売人」といった4種を含めた5種類の裏稼業をすべて1年以内におこなったことになり、5年ほどかけて1年ごとに裏稼業の名を変えていたとすれば、「仕置人」スタートは1815年や1814年といったもっと前の時期に早まるわけだ。
└→『必殺仕事人V旋風編』の中村主水はいつ裏稼業を始めたか【参】

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2009年8/17