『いきなり最終回』と『「巨人の星」の謎』によると、『巨人の星』は『週刊少年マガジン』1966年19号から1971年3号(1月17日号)まで4年9箇月に渡って連載された。

星飛雄馬が1958年で10歳くらいなのに、高校入学が6年後でなく8年後の1966年で、半年後の高校1年2学期ですでに1年ずれて1967年になっているのは、例えば半年の流れを1年の連載で描くような時間のずれによるものだろう。
これを検証するには連載していたとき、各話がいつ掲載されたかを観ればいい。
『週刊少年マガジン』連載とほぼ同時期に出たと想われるKC単行本の巻末を観ればそれがわかるし、『ドカベン』ではそれが少年チャンピオン・コミックスを観ることで確認できる。しかし、『巨人の星』では目下、手に入るのは文庫だけである。

文庫の『巨人の星』は第2巻(KC第2、3、4巻、青雲高校編前期)も第6巻(KC第9、10、11巻、大LB1号初期編)も巻末を観ると1995年初刊である。

そこで作品の中で雑誌連載時の区切りとおぼしき部分を探してみる。『巨人の星』の場合、サブタイトルのある場所は雑誌連載のときの区切りと一致していないし、最初は無題で、「大リーグボール養成ギプス」は第2話である。

まず、文庫第1巻の場合。区切りと想われる部分は以下のとおり。
4ページ(最初、長嶋入団会見)~47(この直後が「大リーグボール養成ギプス」のサブタイトル)~
~62(養成ギプスをはめた飛雄馬が投げる場面)~77(この直後に「火だるまボール」の文字)~
~108(飛雄馬と王貞治)~153(このあと、やっと有名な火だるまボールが出る)~
~167(花形のノックアウト打法と対決)~183~198~214(KC第1巻終わり)~
~246~261~276~307~336~351~375(文庫第1巻本編終わり)
16話かそれより多いはずだ。

次は文庫第5巻の場合。KC第7、8巻、台湾キャンプから大LB1号誕生まで。
5ページ~(11ぺージ「如何打破」のコマは区切りではないか)~56(無制球恐怖投手)~
~78~(107)~119~135~148(花形とプロ初対決)~168(左門「噴水上がらねば二軍」宣言)~
~187~206~225~245~263(ボクシング)~276~301~320~(339)~357~395
16~17話くらい。
└→『巨人の星』単行本連載時の区切りと連載期間II

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09年8/4~5 8/5 8/6 8/6前後 8/12前後