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『空想科学読本』――怪獣、ウルトラマン編I、 〃II、〃III〃IV


もし、巨大化の速度において設定体重を採用するなら、身長は40mではすまない。
セブンの体重は適正体重の41倍。これは3.45の3乗に近い。すると細胞分裂で巨大化した結果、体重が設定体重になったら、身長は設定身長の3.45倍で138mくらいになるだろう。

次はウルトラセブンのミクロ化である。
50~51ページで柳田氏は「身長に比例して体重も小さくなるとすると、ミクロ時の妥当な体重は0.012mgである」と書いている。
体重は身長の倍率に比例せず、身長の倍率の3乗の割り合いで増減するはずだ。

ミクロ化したときセブンは身長1mm。
等身大のときは170cm=1700mmであるからミクロ化のときの1700倍だ。
70kg=70000gの1700分の1は41gであり、これが「身長に比例して体重も小さくなった」場合である。
1700の3乗は約49億。
身長が1700分の1になれば、体重は49億分の1になるはずだ。
70kg=70000g=7000000mgの49億分の1は0.0014mgほど。
柳田氏の場合、巨大化については設定体重を使い、ミクロ化については適正体重に近い値を出すのは妙である。

『空想科学読本2』で人体の重量の13分の1が血液であることを理由に、さらに体重2万tのキングギドラの体内にある血液を1500tとし、人間が飲むウィスキーがボトル2本、1.5リットルが限界なので、体重3万tのキングギドラを泥酔させるウィスキーをボトル90万tとしている。
しかし、何でもかんでも体重から算出するのは無理がある。
怪獣はともかく、人間型のウルトラマンの場合、設定体重であれば金属よりも重くなる。

2万tの13分の1は約1538t。怪獣の体形は人間と違うので何とも言えないが、ウルトラセブンの場合、設定で身長40m、設定体重3万5000t、適正体重は860tである。
セブンの身体に血液が流れ、体重の中の割り合いがが地球人のそれとほぼ同じだとすると、設定体重なら2700t弱が血液、適正体重なら約66tが血液である。この場合、適正体重をもとにした値を採用すべきであろう。


関連語句
空想科学読本