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『球漫』(実業之日本社)に水島新司と伊集院光の対談が収録されている。
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『球漫』は西暦2003年に出た本で、ドカベンが『プロ野球編』(実在球団編)から『スーパースターズ編』に移る直前の本である。この時点で山田は西武、里中は千葉ロッテ、岩鬼はダイエーにいた。ドカベンのメンバーがFAを迎えた時期であった。
水島氏は当時、山田と里中を再びチームメートにする場合、横浜ベイスターズがいいかとも考え、さらに岩鬼はキャラクター的に阪神だと語っており、これではセ・リーグの漫画になると言っていた(下注釋)。

 

 

 

また、『球漫』155~156ページで水島新司は肖像権の問題でドカベンはメジャー(Major)に行けないと語っており、のちに朝日新聞でも語っていた。むしろ、野球界が水島新司に廣告費として金を拂っていいくらいであるが、話は逆で漫画家のほうが金を拂うらしい。
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さらに、『球漫』150ページでは、週刊誌連載によるタイムラグについて伊集院から訊かれた水島新司がこう語っている。
「結構、辻褄合わないところは出てきますよ。『あぶさん』の場合はある意味でパ・リーグの歴史を描き残しているつもりだから、リアルタイムでペナントレースを負うし、ひとつひとつ年をとる。『ドカベン』の場合はもう時代なんか関係なく、試合をじっくり見せようと、厳密には考えてないね」。

 

 

 

さらに『週刊少年チャンピオン』2007年8月2日号(34号)で水島新司は「今振り返ると『あぶさん』はパ・リーグの歴史書で、『ドカベン』は野球のルールブックになっているんじゃないかな」と語っている。

 

 

 

『ドカベン』の場合、山田太郎が明訓に入ったときは西暦1974年、高2で弁慶高校に敗れたときはすでに5年経過して1979年、高3の夏に青田高校と対戦したときは1982~85年、新潟明訓と対戦したのは91年夏の予選の前、高校を卒業してプロ野球に入ったのが95年春という具合で、確かに時代は考慮されていない。
しかし、『ドカベン・プロ野球編』スタート以降は、山田太郎は1976年5月5日生まれに固定され、時代設定も西暦何年のシーズンか描かれるようになっている。

 

 

 

『ドカベン・プロ野球編』で明訓高校に春と夏の甲子園の優勝旗が2つあるところが描かれており、ひとつは「平成六年第七十六回」(おそらく夏)、もうひとつは「第六十六回大会(平成六年)」(おそらく春)であった。
山田が平成6年で高3であれば、高校と中学合わせて平成元年から6年までの6年間だったことになり、山田太郎は1989年4月に中学に入り、92年4月に明訓高校に入ったことになる。

 

 

 

2009年5月5日、スーパースターズの山田太郎は33歳になる。

 

 

 

前後一覧
2009年5/4

注釋
岩鬼は阪神のイメージだった
岩鬼は鷹丘中学時代は巨人入りを希望していたが(川上GV9当時)、『大甲子園』ではアンチ巨人になり(80年代半ば)、『プロ野球編』では王ダイエーのほかに長嶋巨人からも指名されたのを喜んでおり(94年秋)、のちにオールスターで長嶋監督にあいさつしていた(95年当時)。

 

 

 

『大甲子園』で山田太郎(実際は太郎の祖父)がロッテを「逆指名」したとき、岩鬼は記者団に阪神入団希望の意向を語っている。
明訓が青田と再試合をしたとき、合間の時期に里中が宿舎で観た夢では、山田は高校を卒業後、西武に入り、里中は巨人に入団する展開になっていた。

 

 

 

『プロ野球編』スタート当時、1994年秋のドラフトで岩鬼は「阪神といえば甲子園」ということで阪神からの指名を期待していたが、阪神は山田を指名。10球団競合となり、阪神は「山田には甲子園が似合う」、横浜ベスターズは「地元」ということで神奈川明訓の山田を希望していた。最終的に西武が山田を獲得したのは周知の如し。

 

 

 

1995年以降、横浜には土門が、阪神には犬飼武蔵が入り、2004年から四国アイアンドッグスに合流。
1995年から2003年まで、『ドカベン』キャラにおけるセ・パ両リーグの配分は以下のとおり。
セ・リーグ;微笑(巨)、犬飼武蔵(神)、犬神(広)、土門(横)、中二美夫(ヤ)、影丸(中日)
パ・リーグ;山田・犬飼知三郎(西)、犬飼小次郎・岩鬼(ダ)、土井垣・不知火(日)、坂田(近)、殿馬(オ)

 

 

 

明訓5人衆は2004年からパ・リーグの新設球団・東京スーパースターズに入った。

参照
『ドカベン』(2009年4月)
『ドカベン』(2009年5月)
スポーツ全般、梶原vs水島他(2009年5月1日~14日)