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アニメの『侍ジャイアンツ』を観たとき、美波理香が『ルパン三世』テレビ第1作の峰不二子と似ているように観えた人は多いはず。
原作で比べると『侍ジャイアンツ』は井上コオの絵で、『ルパン三世』はモンキー・パンチ(のちに別の漫画家が描いたリメイク版も出たが)だからまるで違う。


Wikipedia によると、『ルパン三世』テレビ第1作は1971年10月24日から1972年3月26日まで。
『侍ジャイアンツ』は73年10月7日にスタートし、大塚康生が作画監督。宮崎駿は第1話の原画を描いたあと、74年から裏番組の『アルプスの少女ハイジ』に移った。『侍ジャイアンツ』は74年9月15日終了。
『アルプスの少女ハイジ』は1974年1月6日から12月29日まで。

峰不二子と美波理香の共通点はアニメの外見だけでなく、オートバイをあやつるところだが、原作の『侍ジャイアンツ』の初期では美波理香がバイクに乗る場面は見当たらない。原作にそれが登場するのは、アニメが始まった1973年の秋ごろを舞台にした「【9】不死鳥の章」、大回転魔球が不二立彦によって破られたときである。
すると、美波理香がオートバイに乗るのは『侍ジャイアンツ』のアニメ化の段階でつけ加えられた可能性がある。すると、『ルパン三世』の影響で、バイクに乗る女が格好いいという一種の流行があった可能性はある。

『ルパン三世』のテレビ2作目(Wiki)は1977年から80年まで。
放送開始直前、小学生新聞でも取り上げられ、『新巨人の星』や『仮面ライダー(スカイライダー)』『ウルトラマン 80』など、リバイバルブームの一環であり、77年の『コロコロコミック』創刊、79年の『ドラえもん』テレ朝リメイク版というのも、その流れの中でのことであった。

テレビ『ルパン三世』の2作目で石川五右衛門は井上真樹夫の声になった。この当時、井上真樹夫は『巨人の星』の花形満の声として有名で、また、『侍ジャイアンツ』眉月光の声でもあった。

そして、峰不二子は増山江威子の声になった。
『巨人の星』で増山江威子は左門ちよと橘ルミの声。そして新宿の京子の声は『巨人の星』(68~71年)では武藤礼子であった(『新巨人の星』ではキシリア・ザビと初代則巻アラレの声で有名な小山茉美が京子の声を担当)。

原作で違う漫画の絵がアニメで似てくる例
なお、『巨人の星』のアニメの絵は『アタックNo.1』とも似ている。もちろん、川崎のぼると浦賀千賀子の絵はまるで違うが、アニメだと似てしまう。
『新巨人の星』のアニメ版は『宇宙戦艦ヤマト2』以降のテレビアニメと絵が似ている。もちろん、川崎のぼると松本零士では絵が違うが、アニメだと似てしまうわけだ。

『クリィミーマミ』の絵が『きまぐれ☆オレンジロード』に似ているように見える。『マミ』のキャラクターデザインは高田明美。『オレンジロード』はまつもと泉・原作だが、アニメのキャラクターデザインは、やはり高田明美。この2作の絵は80年代~90年代のアニメで流行した絵柄になっている。
ちなみに『巨人の星』がヒットした当時、少年向けスポーツ漫画では、絵が川崎のぼるでなくても、絵が『巨人の星』とそっくりになっているものが多かった。

ちなみに、次元大介の声でおなじみの小林清志は梶原作品で『巨人の星』のアームストロング・オズマ、さらに『新巨人の星』アニメ版の喧嘩屋マックの声も担当している。

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2009年4/4