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2009年2月20日、今まで何度も原作で観ているドラミ編のアニメを録画して観た。
「山おく村の怪事件」は前半15分で、後半15分は春公開の『宇宙開拓史』にちなんだ宇宙旅行の話と、テレ朝版放送30周年記念、視聴者の想い出に残る話の中間發表。
Google 画像 山おく村の怪事件 ドラえもん

 

この「山おく村の怪事件」に出てくる村は山奥の雪にかこまれた廃村で、不便なので若者が都会に行き、村人が村を捨てたらしい(注釋1)。アニメでのび太が観た地図では「山奥村」と表記。
村のある山は、原作で「高伊山」だったのが、アニメでは「山奥山」であった。

 

原作では休みだったドラえもんがアニメでは途中から参加。

 

改めてアニメで観ると「医療崩壊」「地域全体が現代の姥(うば)捨て山」の世相と重なってしう。
都会で派遣切りにあっている人は帰るふるさともなくなったのかと想えてきた。

 

原作では絵だけの登場だったジャイアンとスネ夫は、アニメでは台詞つきであった。言うまでもなく、「山おく村」で遭難した人物・金原が「どこでもドア」の効果でのび太の家に送られたあと、その金原を路上で見つけた發見者がジャイアンとスネ夫(とそっくりに書かれたキャラクター2名→注釋2)である。

 

言うまでもなく、ドラえもんの声が水田わさび、ドラミが千秋、玉子が三石琴乃。
声優が「2005年組」になってもうすぐ4年。もう、すでにドラミの声も含めて、視聴していてまるで違和感がなく、それぞれがドラえもんの声、ドラミの声になりきっている。
4年といえば「1979年組」における1983年当時だから、違和感がなくなっているのも無理はない。

 

Y!Japan ドラえもん 1983
└→『ドラえもん・のび太の海底鬼岩城』に、なんと元祖ドラえもん声優・富田耕生が参加している。
1982年を「現在」にした「竜宮城の八日間」の直後の作品であった。

 

補足
「恐竜が出た!?」(てんコミ21)では昭和54年(1979年)当時、高山がハイキングコースとして有名で、そこで恐竜が出た。もとは未来の世界の「大恐竜展」のプログラムから出たもので、「ほんもの図鑑」と同じようなものだが、出たものがミニサイズのままである点が違う。のび太がどこでもドアで高井山に行ったときに落としたビッグライトによるものだった。
1989年の『のび太の日本誕生』では「高井山」の「山奥村」がダムで水没している。

 

大山版では「山おく村の怪事件」は1981年4/1放送。『のび太の宇宙開拓史』公開当時。奇しくも、わさドラ版の「山おく村」も2009年2月、『新・のび太の宇宙開拓史』公開直前に放送された。

 

前後一覧
2009年2月末

 

関連語句
怪事件
山奥村(内容検索)
山おく村の怪事件

注釋1
のび太とドラミがのび助と玉子を山奥村に案内したとき、のび助と玉子は「よその家に勝手に上がってはいけない」という理由で驚いていた。これに対しのび太とドラミは村が無人であることを確認したと説明、のび助はここの住民が2~3年前に村を捨てたニュースを想い出し、4人でいろりをかこんだときにそれを話した。
住民がいなくなった村の家に、よその家の人間が勝手に入って、半日生活した場合、法律上どうなるか気になるところだが、これが領土問題になると「誰も住んでいない土地だった」ということの真偽が問題になる。

 

注釋2
『ド・ラ・カルト(do:ra:carte)』など、『ドラえもん』関連資料

小学館文庫『ド・ラ・カルト』によると、実はドラミ編はもともと、ドラミのほか、のび太、ジャイアン、静香とそれぞれそっくりではあるが別のキャラクターである「のび太郎」「カバ太」「みよちゃん」が出てくる別の作品であったらしい。
単行本収録の際に『ドラえもん』本編に組み込まれ、例えばカバ太はジャイアンと同じ絵なので、台詞にある「カバ太」は「ジャイアン」に書き換えられた。
このドラミ編ではスネ夫に似た人物で「ズル木」がおり、これは外見がスネ夫と似ているものの若干違うので、ネッシーの話でものび太の台詞で「ズル木」だけはそのまま。したがってズル木登場の際にはスネ夫は登場していない。それでもアニメ化の際には「ズル木」が「スネ夫」になっていたようだ。

 

 

ちなみに、ネッシーは『ルパン三世』テレビアニメ第2作にも出てきた。

 

 

「山おく村の怪事件」の原作ではスネ夫は絵だけの登場ということで、本編のスネ夫のままであったのだろう。

参照