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必殺シリーズでは1972年の『必殺仕掛人』の次が73年の『必殺仕置人』。この『仕置人』から91年の『仕事人・激突!』まで、レギュラー陣には前の必殺の出演者がいた(『始末人』は除外した)。
初期には野川由美子、秋野太作(当時は津坂匡章=つさかまさあき)が『仕掛人』『仕置人』『助け人走る』『暗闇仕留人』に出演。
『仕置人』『仕留人』『仕置屋』『仕業人』『新仕置人』『商売人』『仕事人(2009まで)』の中村主水シリーズで藤田まこと、菅井きん、白木万理がレギュラーだったことは周知の如し。
次に、非主水シリーズの出演者の連続性を振り返る。
『仕掛人』の山村聰が『助け人走る』でも元締を演じ、やはり『仕掛人』のレギュラー出演者だった緒形拳が『必殺必中仕事屋稼業』『必殺からくり人』『新必殺からくり人』にも出演した。次に『からくり人』でレギュラー入りした山田五十鈴が『新からくり人』『富嶽百景』に出演し、『仕事屋』の草笛光子も『からくり人血風編』に出演。『仕業人』の中村敦夫、『新仕事人』『商売人』の火野正平が『翔べ! 必殺うらごろし』に出演。なお、山田五十鈴と中村敦夫は『仕置屋』のゲスト出演が最初であった。
『仕舞人』の京マチ子はその前の『仕事人』SP版『恐怖の大仕事』にゲスト出演していたし、同じく『仕舞人』の西崎みどりは『仕留人』最終回などに出演していた。その西崎みどりと『仕置屋』『仕業人』の渡辺篤史が『渡し人』に出演。『必殺仕切人』の中条きよしと『必殺まっしぐら!』の三田村邦彦は当然、『仕事人』シリーズから。『必殺橋掛人』の津川雅彦は初期シリーズに悪役で何度も出演していた。『橋掛人』には西崎みどりも出演。『剣劇人』の場合、近藤正臣は『新からくり人』以来の出演であった。
映画の『必殺!三味線屋・勇次』には中条きよしと藤田まこと、本田博太郎も出演。
テレビのスペシャル版の『必殺仕事人2010』から藤田まことは登場していないが、他のレギュラーの東山紀之らは『仕事人2007』以来、藤田まことと共演していた。
└→年表形式

 

(1)『必殺仕掛人』
『仕掛人』のレギュラー出演者のうち、のちの必殺にも出演したのは山村聰、中村玉緒、緒形拳、野川由美子、秋野太作津坂 匡章【つさか まさあき】)である。
中村りつ役で有名な白木万理も『仕掛人』のゲスト出演から。田村高廣と近藤正臣もこのシリーズにゲストで出演していた。

 

(2)『必殺仕置人』
73年の『仕置人』と『助け人走る』、74年の『暗闇仕留人』では野川由美子、秋野太作が『仕掛人』から連続出演。藤田まことと山崎努、沖雅也も、その後の他のシリーズに出演した。念仏の鉄は『新仕置人』に再登場、棺桶の錠は『仕事人大集合』と『仕事人アヘン戦争へ行く』(ビデオ出演)に再登場した。

 

(3)『助け人走る』
『助け人』では『仕掛人』に引き続き、山村聰が元締(作品では棟梁=とうりょう<~りゃう)を演じた。田村高廣は『仕掛人』第21話「地獄花」でゲスト出演経験があり、その後、『仕業人』第24話「あんたこの替玉をどう思う」でもゲスト出演。藤田まことも中村主水として『助け人』にゲスト出演。

 

(4)『暗闇仕留人』
『仕留人』の最終回では西崎みどりがゲスト出演。この作品で秋野太作は途中から降板し、野川由美子は最終回まで出演して降板。
石坂浩二は76年に『仕業人』第24話「あんたこの替玉をどう思う」でゲスト出演として再登場。

 

(5)『必殺必中仕事屋稼業』
75年の『必殺必中仕事屋稼業』では『仕掛人』以来の大御所・緒形拳が再登場し、草笛光子が初出演。岡本信人はのちに91年の映画『必殺!5黄金の血』にも出演。中尾ミエが初出演。第2話でジュディ・オングがゲスト出演していた模様。

 

(6)『必殺仕置屋稼業』、(7)『必殺仕業人』
75年の『必殺仕置屋稼業』では藤田まこと(『仕留人』以来)、中村玉緒(『仕掛人』以来)、沖雅也(『仕置人』以来)が再登場し、渡辺篤史が初出演。山田五十鈴と中村敦夫がゲスト出演。藤田まことと渡辺篤史は76年『必殺仕業人』でも共演し、『仕置屋』でゲスト出演だった中村敦夫が『仕業人』でレギュラーに。『仕事屋』以来の中尾ミエが2作目の出演で、主水シリーズでは初登場。

 

(8)『必殺からくり人』
『仕置屋』でゲスト出演した山田五十鈴が『必殺からくり人』でレギュラーに加わり、緒形拳、草笛光子とともに中期「非主水」の顔になる。また、この作品には緒形拳のほか、芦屋雁之助とジュディ・オングも出演。森田健作は82年の『仕事人大集合』でも山田五十鈴と共演する。

 

(9)『必殺からくり人・血風編』
76年の『必殺からくり人・血風編』では草笛光子(『仕事屋』以来)と山崎努(『仕置人』以来)が再登場。

 

(10)『新必殺仕置人』
77年の『新必殺仕置人』では藤田まこと(『仕業人』以来)と山崎務(『血風編』以来)の『仕置人』コンビが復活。中尾ミエ(『仕事屋』、『仕業人』)も3度目の出演。火野正平が初出演。藤村富美男(~ふみお)は『仕事人大集合』にも出演。

 

(11)『新必殺からくり人・東海道五十三次殺し旅』
『新必殺からくり人』では『からくり人』無印の緒形拳、山田五十鈴、ジュディ・オング、芦屋雁之助が再度出演。緒形拳は『仕事人大集合』を除くと、この『新からくり人』が必殺最後の出演になる。近藤正臣は『仕掛人』第18話にゲスト出演していた。近藤正臣は『仕事人、京都へ行く』など、SP版に多く出演。

 

その後、草笛光子と山田五十鈴が主水編に引き抜かれる。

 

(12)『江戸プロフェッショナル・必殺商売人』
78年の『必殺商売人』では『血風編』以来の草笛光子と『新仕置人』以来の藤田まことが共演し、草笛光子は『仕事屋』と同じく、おせい役。
火野正平も『新仕置人』から連続出演。鮎川いづみが初出演。

 

(13)『必殺からくり人・富嶽百景殺し旅』
『必殺からくり人』では『新からくり人』の山田五十鈴と芦屋雁之助と『仕置屋』以来の沖雅也が再登場。山田五十鈴と沖雅也は75年の『仕置屋』以来の共演で、82年の『仕事人大集合』でも共演を果たす。

 

(14)『翔べ!必殺うらごろし』
78年の『翔べ!必殺うらごろし』では『仕業人』の中村敦夫と『商売人』の火野正平、鮎川いづみが出演。

 

(15)『必殺仕事人』
79年スタートの『必殺仕事人』では『商売人』以来の藤田まことのほか、『からくり人』の山田五十鈴と『商売人』、『うらごろし』の鮎川いづみが途中から出演。初の出演でのちに連続出演となるのは三田村邦彦。81年のSP版『恐怖の大仕事』では西郷輝彦、中条きよし、京マチ子、フランキー堺が出演。

 

(16)『必殺仕舞人』、(18)『新必殺仕舞人』
81年の『必殺仕舞人』から『恐怖の大仕事』の京マチ子がレギュラーになり、初期必殺の歌でおなじみだった西崎みどりも初レギュラー。高橋悦史と本田博太郎も初登場。82年の『新必殺仕舞人』に受け継がれる。

 

(17)『新必殺仕事人』、(19)『必殺仕事人III』、(21)『必殺仕事人IV』
81年の『新必殺仕事人』では『仕事人』の本編またはSPから続いて出演している藤田まこと、山田五十鈴、三田村邦彦、中条きよし、鮎川いずみのメンバーで人気が確立。
『新』から82年『必殺仕事人III』につながるSP『仕事人大集合』では『恐怖の大仕事』にも出ていたフランキー堺、西郷輝彦が再登場し、『仕事屋』と『からくり人』の緒形拳、『新仕置人』の藤村富美男(~ふみお)、『仕置人』と『仕置屋』と『富嶽百景』の沖雅也、『からくり人』の森田健作も出演した。
『III』でひかる一平が加わり、『必殺仕事人IV』でもレギュラーは同じ。村上弘明がゲスト出演。
映画『必殺!THE HISSATSU』はこのメンバーで『からくり人』の芦屋雁之助も出演し、片岡孝夫も初出演。

 

(20)『必殺渡し人』
『新仕舞人』から西崎みどりが非主水連続出演。『仕業人』以来の渡辺篤史が3作目の出演。

 

(22)『必殺仕切人』
84年の『必殺仕切人』では『仕事人IV』から連続出演の中条きよしが主役で、『仕舞人』の京マチ子、西崎みどり、高橋悦史、『からくり人』の芦屋雁之助といった非主水の常連と組んだ。

 

(23)『必殺仕事人V』
85年『必殺仕事人V』では『IV』から続く藤田まこと、鮎川いずみ、山田五十鈴、ひかる一平に加え、新レギュラーとして京本政樹と村上弘明が参加。梅沢富美男(~とみお)がゲスト出演。
映画『ブラウン館の怪物たち』はこのメンバー。
映画では中井貴恵も『必殺!THE HISSATSU』から2作連続出演。

 

(24)『必殺橋掛人』
初期のシリーズで悪役だった津川雅彦が本作で主役になった。『仕切人』から続く西崎みどりのほか、映画『必殺!』に出演した斉藤清六がレギュラーで登場。

 

(25)『必殺仕事人V・激闘編』
85~86年の『必殺仕事人V・激闘編』では『V』から続く藤田まこと、鮎川いずみ、京本政樹、村上弘明に加え、笑福亭鶴瓶と梅沢富美男が参加。梅沢富美男は『仕事人V』ゲスト出演からレギュラー入り。柴俊夫の必殺出演は本作のみだが、フジテレビ『仕掛人藤枝梅安』に出演したこともある。映画版は『必殺!III裏か表か』である。

 

(26)『必殺まっしぐら!』
86年の『必殺まっしぐら!』では『仕事人IV』以来の三田村邦彦が主役で、『激闘編』から続く笑福亭鶴瓶が別の役で出演。『恐怖の大仕事』と『大集合』に出ていた西郷輝彦も共演。

 

(27)『必殺仕事人V・旋風編』、(28)『必殺仕事人V・風雲竜虎編』
『必殺仕事人V・旋風編』では『激闘編』から続く藤田まことと村上弘明に加え、『仕事人V』以来のひかる一平が必殺で最後の出演。村上弘明とかとうかず子は次の87年『風雲竜虎編』にも出演する。
映画『恨みはらします』ではテレビのレギュラーから藤田まこと、三田村邦彦、村上弘明、かとうかず子、ひかる一平が参加。

 

(29)『必殺剣劇人』
87年『必殺剣劇人』は『新からくり人』以来の近藤正臣がテレビ版に再登場。これは『風雲竜虎編』の後日談で、最終回では藤田まことが出演。

 

各種2時間SPは藤田まことが主役で、村上弘明、片岡孝夫、近藤正臣、笑福亭鶴瓶、鮎川いずみ、光本幸子(みつもとさちこ)などが出演し、滝田栄がSPから参加。

 

(30)『必殺仕事人・激突!』
91年の『必殺仕事人・激突!』では藤田まことと三田村邦彦の常連コンビ(共演は『裏か表か』以来)に加え、SPで連続出演していた滝田栄がレギュラーに。光本幸子も『オール江戸警察』出演組からレギュラーに。
映画版『黄金の血』では藤田まこと、三田村邦彦、村上弘明に加え、『仕事屋』に出ていた岡本信人が出演。名取裕子も初出演。

 

次に映画で観てみると、96年『必殺!主水死す』では藤田まこと、三田村邦彦、中条きよしの3人の共演が復活。中条きよしは『仕切人』(84~85年)以来、11年ぶりの必殺出演であった。
『橋掛人』の津川雅彦が悪役に戻って出演。『黄金の血』以来の名取裕子も連続。

 

99年『必殺!三味線屋勇次』ではいきなり火野正平が勇次によって吊り上げられていた。この作品でも名取裕子が出演し、中条きよしと藤田まことも出演した。『仕舞人』2作に出ていた本田博太郎はSP『オール江戸警察』を経て、この映画『勇次』にも出演した。

 

そしてテレビで中村主水が「復活」した『必殺仕事人2007』で藤田まことが出演。
└→必殺俳優再登場(弐)

 

「仕置人」から「仕事人2009」まで必殺のレギュラー出演者の中には、常に過去のシリーズに出たことのある俳優が混ざっていた(但し、「始末人」は除外)。
0:03 - 2015年7月16日

 

 

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