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ロシアI、ロシアIIロシアIII

平賀源内がエレキテルを披露した1776年にアメリカ合衆国が独立を宣言し、イギリスなどがアメリカの独立を認めた1783年には大黒屋光太夫がロシアに漂着していた。

 

日本では昔、「をろしや」と呼んでおり、『おろしや国酔夢譚』のタイトルにある「おろしや」で有名である。
└→歴史劇における言語問題3【事項】
└→漢字論原点回帰II>ロシア語

 

日本の近代化と戦争は、18世紀ごろからアングロ・サクソンとロシア民族が地球を半周して太平洋周辺に迫ってきたことから始まり、その世界情勢に日本が翻弄された結果である。
日本が日韓併合、満洲国建国とやってきたことを、アメリカは朝鮮戦争でやる羽目になり、一度、日本に武力を捨てるよう命じながら、結局、軍事面を含めた協力をアメリカが日本に頼むことになった。

 

ロシアを「ソ連」と呼ぶ人
1991年にソ連が崩壊してから、西暦2008年で17年、2011年で20年たつが、それでもロシアを「ソ連」と呼ぶ人は少なくない。
朝鮮語で「ロシア」は Ro-ssi-ya または Reo-si-ya であり、「ソ連」は So-ryeon。
└→朝鮮語の流音の r と l を区別しないで l' で書く轉写方法を採用すると、L'o-ssi-ya、L'eo-si-ya、So-l'yeon になる。
シナ語で「ロシア」は「俄羅斯」Eluosi であり、「ソ連」は「蘇聯」Sulian である。

 

結果としてソ連はロシア帝国からロシア連邦への「つなぎ役」となり、ゴルバチョフを含む歴代ソ連の首脳にとって不本意であっても、ソ連はウクライナやバルト3国をロシアから独立させる役割を果たした。

 

『ロッキー4』や『ターミネーター2』を観るとわかるが、ソ連時代、特にアメリカではソ連を故意に「ロシア(Russia)」と呼ぶ傾向があったようである。
『ターミネーター2』は日本で何度もテレビ放映されている。
ソ連時代、日本ではターミネーターの台詞の「ロシア」を吹き替えで「ソ連」にしたが、ソ連崩壊後、テレビで再放送したとき、吹き替えもし直して「ロシア」にしていた。
また、ソ連が存在したときの日本でも、ソ連の国民は「ロシア人」、ソ連の公用語は「ロシア語」であった。「ソ連人」「ソ連語」と呼ぶことは稀(まれ)であった。

 

皮肉にも「ソ連人」を使っていたのは反ソ決死隊の深作清次郎氏だけだったと思う。

 

おそらく、冷戦時代は「ソ連」が正式名だったので、当時、誰かが言った「ロシア」を「ソ連」に直すことに慣れていた人たちが多く、その人たちは、今では正式名になったはずの「ロシア」を「ソ連」にする癖から抜けきれないのだろう。

 

「ロシア」はロシア帝国からロシア連邦までの長きに渡り、「ユーラシア大陸でロシア民族が住む地域」という意味で普遍性があり、ソ連を「ロシア」と呼ぶのは間違いではないが、ソ連時代のカザフスタンやウクライナ、例えば原發事故があった当時のチェルノブイリなどを「ロシア」と呼んだ場合は「ソ連をロシアと解釋する」という注釋をつける必要がある。
また、ソ連を「ロシア」と呼ぶことと逆に、ソ連が崩壊したあとのロシアを「ソ連」と呼ぶのは誤りであろう。
一方、「ユーゴスラビア」は「南のスラブ」の意味であるから、今のセルビア、モンテネグロ、ボスニアなどを「ユーゴスラビア」と呼ぶのは間違いではない。

 

今は「ソ連」は過去の国だが、ソ連があった時代、「ロシア」が過去の国だった。
ソ連崩壊の年、1991年に生まれた世代は2010年で19歳である。つまり大学生だ。石川遼、菊池雄星が1991年生まれになる。
2010年2月22日のSMAPの番組にゴルバチョフ元大統領が出演するらしいが、今の高校生は「ソ連」を情報でしか知らないだろう。

 

 

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2008年12/15