○中村敦夫(1940~)
『木枯し紋次郎』(1972年)で有名。『ドカベン』の岩鬼のハッパは紋次郎の楊枝をモチーフにしたようなところがあり、柔道部編で「あっしにはかかわりのねことで」に似たことばが出てくる。ちなみに『スーパースターズ編』で殿馬と対戦した打者が「そんなの関係ねえ」と言っていた。
フジテレビ系の『紋次郎』に対して、朝日放送がぶつけたのはが『必殺仕掛人』であった。
のちにフジテレビは『仕掛人藤枝梅安』を原作に忠実な形で2時間ドラマ化。藤田まことが元締を演じるまでになった。
一方、中村敦夫は1975年に『必殺仕置屋稼業』にゲスト出演したあと、76年に『必殺仕業人』で赤井剣之介として必殺初レギュラー。78年に『翔べ!必殺うらごろし』で先生を演じた。
1978年の日テレ『西遊記』では唐の太宗皇帝を演じた。

 

○渡辺篤史(1947~)
『カリキュラマシーン』に出ていたような気がする。
『必殺仕置屋稼業』『必殺仕業人』の捨三、『必殺渡し人』の大吉を演じた。

 

○山田五十鈴
必殺シリーズでは『からくり人』と『仕事人』で有名だが、『仕置屋稼業』で被害者としてゲスト出演したことがある。
レギュラーになってからは、役の名前が変わっても、三味線のバチ(撥)と仕込み三味線を使う三味線弾きという設定は一貫していた。シリーズで津軽三味線が効果的に使われたのも山田五十鈴の功績である。
『仕事人大集合』(1982年)は、よく考えると、山田五十鈴、緒形拳、森田健作、沖雅也といった歴代『からくり人』シリーズの出演者が集合した「からくり人大集合」でもあった。もちろん、藤田まこと、沖雅也、藤村富美男(~ふみお)が出演した「仕置人大集合」でもある。もし、ここで山崎努が出たら完璧だったが、それはかなわなかった。

 

○かとうかず子
86~87年の必殺シリーズ(旋風編~風雲竜虎編)で虎のむすめ・お玉を演じた。
『1リットルの涙』(2005年)の映画とドラマで、いずれも大西麻恵が演じた脊髄小脳変性症の患者の母親を演じた。

 

○滝田栄(1950~)
ドラマ『マリコ』でマリコの父・寺崎を演じた。
江戸時代の人物で言うと、徳川家康、千葉周作、平田深喜、山田朝右衛門、清川八郎を演じた。
必殺シリーズ後期で、中村主水の暗殺剣が静かなものになると、滝田栄の剣さばきが豪快で見応えがあった。

 

○高峰三枝子(1918~1990)
1976年に市川崑監督の映画『犬神家の一族』に出演。日本テレビ『西遊記』2作(79~80年)で釋迦を演じ、『必殺渡し人』(83年)で鳴滝忍を演じた。