1966年夏の甲子園大会、青雲×熊本の準決勝、左門の打席で飛雄馬は涙で制球力がにぶり、四球。もちろん、星は左門を敬遠したわけではなかったが、後続を連続三振に打ち取ってその回、無失点。結果としては強打者・左門を歩かせた作戦と同じであった(下注釋)。
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決勝の青雲×紅洋の試合。花形を敬遠し続けた星飛雄馬は、「これが自分としては花形と精一杯勝負している証しだ」(要約)と心中で語っていた。『ドカベン』で山田を敬遠し続けて敗れた中二美夫(あたるふみお)はアニメで「俺は勝負したんだ」(要約)という趣旨の言葉を述べていた。星飛雄馬と中二美夫はこのところで共通点がある(下注釋)。
└→1966年、67年(星飛雄馬の青雲高校時代)

 

青雲高校の星飛雄馬は花形が敬遠を予想していたときに速球で勝負し、走者を本塁でアウトにした。信濃川高校は山田に対し、敬遠と想わせて勝負したが、HRを浴びた。

 

『ドカベン』に出てきた連続敬遠は、松井秀喜が『ドカベン』または水島新司に何かコメントを寄せるとき、いつもこの連続敬遠の話題になるようだ。『ドカベン』文庫6巻(下注釋)末尾のコメントによると松井が連続敬遠されたとき、翌日のスポーツ紙に水島氏の怒りのコメントが載っていたらしい。西暦2007年、『週刊少年チャンピオン』で水島新司画業50周年(実際は西暦2007年当時で50年目。翌2008年で50周年)の企画の際。松井が祝福のコメントを寄せたときも、この連続敬遠に触れている。
└→補足

 

 

前後一覧
2008年10/22

 

関連語句
敬遠
敬遠(twilog)

注釋
星飛雄馬が左門に四球を与えた
星飛雄馬は右投手時代の1977年前期、左門ひとりに速球を打ち込まれ、敬遠したことがある。それでも試合では巨人が負けた。

 

星と中、敬遠でも「勝負」したつもり
ちなみに、『リングにかけろ』で高嶺竜児が手を負傷しながら剣崎順と対戦した際、クリンチを繰り返し、竜児はこれが精一杯、勝負をしている証しだという心境を心中で述べていた(と想う)。

 

いつもこの話題
『ドカベン』文庫6巻(1994年=平成6年初版)の巻末で松井秀喜が5打席連続敬遠についてコメントしている。
ちなみに文庫6巻の話の流れは、鷹丘中学×東郷学園の野球の試合の途中から投手・小林と打者・山田の勝負→山田の打球が小林のグラブをはじいてHR→殿馬の「秘打・白鳥の湖」(漫画のアナウンサーの台詞では間に点あり)、鷹丘敗北、山田の長屋に雲竜と里中が来訪するまで。
アニメサブタイトルで言えば、おそらく、第19話「出ました!秘打白鳥の湖」(HPで観ると「秘打」のあとに点なし)から第25話「小さな巨人!里中くん」までであろう。

 

小林も山田を最終打席で敬遠し、スタンドにいた不知火を初めとする観客から批判され、それでも小林の妹が兄を懸命に辯護し、サチ子の隣で観戦していた賀間も一定の理解を示した。その直後、鷹丘中学は敗れた。
岩鬼は少年野球時代に敬遠され続け、それで悪球打ちを身につけた。もっとも、鷹丘中学時代には小林の投げた悪球を打てず、歩かされたことがある。
ロメオ・南条も敬遠にそなえて悪球打ちの特訓を積んでいた。山田太郎も2007年の日本シリーズで悪球を打ち、スーパースターズを勝利に導いている。

参照
山田世代年表――「『プロ野球編』基準」
明訓初出場と5打席連続敬遠
2008年10月